PCのUSBでスマホを高速充電できる「Quick Charge」を使ってみたPCでiPadの充電も(1/2 ページ)

» 2012年09月28日 17時21分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 スマートフォンユーザーが抱える不満点と言えば、なんといっても端末のバッテリーがすぐになくなる点。最近のスマートフォンはバッテリー容量を増やすだけでなく省電力性能も進化させているが、ディスプレイの大型化やプロセッサと通信速度の高速化も同時に進んでいるため、バッテリーに関する不満は解消されそうもない。

photo “PC専用急速充電USBアダプター”「Quick Charge USBアダプター」(RP-PBF11)。量販店で1280円で購入した

 結局、スマホの不意なバッテリー切れを防ぐには、モバイルバッテリーなどを持ち歩くか、機会があれば常に充電するしかないのが現状だ。理想を言えばACアダプターで充電したいところだが、外出先のコンセントの数や位置の問題から、PCのUSB端子を使ってスマホを充電するケースも多い。しかしこのスタイルだと端子からの供給電流が低く、充電に時間がかかったり、タブレット端末の充電ができないなどの問題がある。

 これを解決するというのが、ラディウスの“PC専用急速充電USBアダプター”「Quick Charge USBアダプター」(RP-PBF11)だ。PCのUSB端子を利用してiPadやスマートフォンを急速充電するためのアダプターで、iPadなら約3倍、Androidスマホなら約2倍の速度で充電できるという。同様の効果をうたうアダプターならノーブランド品でよく見かけるが、Mac用周辺機器でおなじみの同社が販売するなら、その実力も気になるところ。早速、2100mAhの大容量バッテリーを搭載する「GALAXY S III SC-06D」で試してみた。

 テストでは、端末のバッテリー残量が50%の状態でノートPCのUSB端子から充電し、1時間後にどれらくい充電されているかを比較した。できるだけ条件をそろえるため、充電中のスマホは機内モードにし、意図しない着信やバックグラウンド通信が発生しないよう設定した。そのほか起動アプリはすべて終了し、ディスプレイの自動調整は中間で固定。画面のタイムアウトは最短の15秒に設定した。またノートPCはACアダプターから電源を供給し、充電中にスリープしないようにしている。

 まずQuick Chargeを使わずにPCでUSB充電したところ、約1時間で50%から60%まで充電できた。時間があるなら問題ないが、空き時間などにできるだけ充電したいとなると、やや心もとない数値だ。

photo まずはQuick ChargeナシでUSB充電
photophoto 測定用に、バッテリー管理アプリの定番「Battery Mix」を使った。PCのUSB充電だと、1時間に10%増える感じ

 次にQuick Chargeを接続し、同じく50%から充電を開始してみた。すると約20分で60%に達し、1時間後には85%まで充電できた。スマホの使い方にもよるが、バッテリー残量が80%を超えているならかなり安心できる。

photo 次にQuick ChargeをつないでUSB充電
photophotophoto USB充電だが、Battery Mixでは“AC充電”と認識(写真=左)。50%から約20分で60%まで充電し(写真=中央)、1時間後には85%までいった(写真=右)

 あらためて50%から100%までの充電を行ってみたが、やはり約20分でプラス10%(60%)、そして約1時間でプラス35%(85%)というスピードに代わりはなく、約1時間35分後に100%の満充電を迎えた。“Androidなら2倍”というキャッチコピーだが、このテストではそれを上回る結果となった。

photophoto 50%の状態から、約1時間35分で満充電に

 また製品のもうひとつのウリである、Windows PCからiPadの充電ができるかも試してみた。手元のPCでは、どのUSB端子からもiPadの充電ができなかったが、このQuick Chargeを介すとしっかりと充電ができた。タブレットを充電したいが、コンセントやアダプターが空いていない、このPCでサクっと充電できたらなぁ――というシーンで活用できそうだ。

photophoto Windows PCからiPadが充電できる
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