Google、MotorolaをLenovoに29億ドルで売却

» 2014年01月30日 08時48分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月29日(現地時間)、傘下のMotorola Mobilityを中国Lenovoに売却することで合意に達したと発表した。買収総額は29億1000万ドル。

 GoogleはMotorolaの特許ポートフォリオの大部分を保有し、LenovoはGoogleからライセンスを受けることになる。LenovoはMotorolaのブランド、製品、2000件以上の特許を取得する。

 Lenovoはこの買収により、スマートフォンの新興国市場に加え、欧州や北米などの成熟市場でのシェアも拡大するねらい。

 Lenovoは最近、米IBMからサーバ事業を買収したばかりだ。

 Lenovoは2005年にIBMから買収したPC事業部をThinkPadブランドを生かして運営している。Googleのラリー・ペイジCEOは発表文で、「LenovoはMotorolaをAndroidエコシステムの主要メーカーに育て上げるノウハウを持っている。この取引により、GoogleはAndroidエコシステム全体のイノベーションに注力できるようになる」と語った。

 同氏はまた、ウェアラブルやスマートホームはモバイル事業とはまったく異なるものであり、こうした成長分野の新製品をユーザーに提供していく方針は変わらないと説明した。

 moto Motorolaは昨年6月にロゴを刷新し、Google傘下であることを示すようになっていた

 米Googleは2012年5月にMotorolaを125億ドルで買収した。特許ポートフォリオの獲得がねらいとみられたが、買収後も「Moto X」や「Moto G」などのAndroid搭載スマートフォンを発売していた。

 Motorolaは第3四半期(7〜9月)、5億2700万ドルの営業損失を出しており、同四半期に約1500人のMotorolaの従業員が削減された。

 The Vergeによると、Motorolaの研究開発部門はGoogleにとどまり、Androidチームに組み込まれるという。同部門では、Androidベースの組み立てスマートフォンプロジェクト「Ara」が進行している。

 moto 2 Araのスマートフォンを構成するモジュールのプロトタイプ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月06日 更新
  1. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  2. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  3. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  4. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  5. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  6. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  7. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  10. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー