写真で見る「Xperia M2」Mobile World Congress 2014

» 2014年02月27日 17時16分 公開
[長浜和也,ITmedia]

「これならぼくにも買えるね」となるXperia M2

4.7インチディスプレイを搭載してスペックを抑え、実売予想価格は3万円前後という「Xperia M2」

 ソニーモバイルがMobile World Congress 2014で発表した一連の新製品の中で、「Xperia M2」は、やや“特殊”な性格を持ったモデルだ。2014年のフラグシップモデルとして登場した「Xperia Z2」が、従来モデルのXperia Z1のブラッシュアップといえる内容であったり、2014 International CESで発表があった「Xperia Z1 s」と「Xperia Z1 compact」が、日本で先行して登場していたモデルのグローバル展開であるなど、“既存路線の継続”であったのに対して、Xperia M2は、「価格を抑えて性能控えめ」という意味で新しい役割を持ったラインアップといえる。

 搭載するディスプレイサイズが4.8インチなので、本体サイズも約71.1(幅)×139.6(高さ)×8.6(厚さ)ミリと、Xperia Z2の約73.3(幅)×146.8(高さ)×8.2(厚さ)ミリと小型になった。ただ、その分、手に持ったときの収まりと片手親指を使った操作は、Xperia Z2や従来モデルのXperia Z1と比べて使いやすい。

左がXperia Z2で右がXperia M2。幅と高さは小さくなり、厚さはわずかに増えている。Xperia M2のホワイトモデルはベゼルまで白かった

 ただ、本体の重さが約148グラムとXperia Z2の約163グラムから15グラム軽くなったが、(主観的は感想で申し訳ないが)本体を持ったときに感じる相対的なコンパクト感と比べて「んん? あまり変わらない」という印象だった。かえって小型になっただけに見た目より重く感じてしまう。なお、この重さで内蔵するバッテリーの容量は2300mAhで、動作時間は音楽再生で連続約56時間49分、動画再生で連続約8時間25分となる。

長辺側面に用意したインタフェースとボタン類

短辺側面に用意したインタフェースとボタン類

スペック控えめだけど使ってみると不満なし

 搭載するモバイルプロセッサーは、QualcommのクアッドコアモデルながらバリュークラスとなるSnapdragon 400シリーズを動作クロック最大1.2GHzで駆動する。また、システムメモリとして使うRAMの容量を1Gバイト、データストレージとして使うフラッシュROMの容量も8Gバイトとこちらも今のスマートフォンとしては少ない(特にRAM容量)。また、ディスプレイの解像度も540×960ピクセルと、このサイズのディスプレイとしてはかなり低くしている。

 これまでのXperiaシリーズと比べてスペックを抑えたXperia M2だが、その一方で、ボディデザインは幅と高さが小型になってわずかに厚くなったことを除けば、Xperia Z2とよく“似せて”いる。カラス素材やメタル素材を多用したXperia Z2と異なり、Xperia M2は、背面パネルも側面パネルもプラスチックを用いている。しかし、背面や側面の雰囲気はXperia Z2に近く、電源ボタンの意匠、ソニーモバイルが「オムニバランスデザイン」と呼ぶ4隅と側面の辺に設けたカーブはXperia M2でも取り入れている。

使っている素材は異なるものの、背面パネルの質感はXperia Z2とほぼ同じだ。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、パープルを用意する

 内蔵するカメラもXperia Z2の“Gレンズ”ではなく、有効画素数も8メガピクセルと抑えているものの「Exmor RS for mobile」を採用するなど画質処理性能を重視した構成となっている。


 OSはAndroid 4.3を導入する。モバイルプロセッサーがバリュークラスであることと、システムメモリ容量が1Gバイトであることから、その動作速度が気になるかもしれないが、ホーム画面でフリックしたときの画面遷移は指の動きによく追従し、動画再生もスムーズだ。540×960ピクセルの解像度も特に何の不満も感じない。

 実売予想価格は日本円にして約3万円と、Xperiaシリーズとしては購入しやすい。画面サイズも相対的に小さいおかげで操作もしやすく感じる。日本市場への投入は未定で、かつ、日本市場で投入しているモデルと比べてスペックが抑え気味なので、もしかすると日本で出荷しない可能性もなくはないが、「Xperia Z1のデザインが好きなので」「小さい画面のXperiaが欲しいので」とかいうユーザーには、Xperia M2は期待したいモデルとなるだろう。

展示機材に導入してあったアプリ

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