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» 2015年01月15日 23時39分 UPDATE

WiMAX 2+でもノーリミット:“ヤ倍速”と“ギガ放題”で「ギガヤバ革命」到来――WiMAX 2+が下り最大220Mbpsに

UQがWiMAX 2+にCAと4×4 MIMOを導入し、通信速度を下り最大220Mbpsに高速化する。対応のルーター2機種を発売するほか、通信量に上限を設けない新料金「ギガ放題」も開始する。

[平賀洋一,ITmedia]

 UQコミュニケーションズは1月15日、下り最大220MbpsのWiMAX 2+通信を2月から開始すると発表した。対応するモバイルWi-Fiルーター「W01」(Huawei製)と「WX01」(NECプラットフォームズ製)の2機種も1月30日から順次販売する。

photo 野坂章雄社長(中央)。発表会にはガチャピンとムックも登場。CMに登場する青いガチャピンとムックの「ブルーガチャムック」はVTR出演となった

 220MbpsのWiMAX 2+は複数の周波数帯域を同時に使うキャリアアグリゲーション(CA)か、4つのアンテナで同時通信する4×4 MIMOのどちらかで提供する。ルーター新機種も対応する高速化技術が異なっており、W01はCAを、WX01は4×4 MIMOをそれぞれサポートしている。なおW01は3月末に提供予定のソフトウェアアップデートを適用することで初めてCAに対応し、下り最大220Mbpsが可能になる。それまでの最大通信速度は下り110Mbpsにとどまる。

photophoto キャリアアグリゲーション(CA)と4×4 MIMOのどちらかを使って高速化する
photo 両方を使ったさらなる高速化は2016年から

 さらに2機種は、WiMAX 2+と組み合わせる通信規格も異なっている。W01はWiMAX 2+(CAで下り最大220Mbps)とau 4G LTE(最大75Mbps)、WX01はWiMAX 2+(4×4 MIMOで下り最大220Mbps)とWiMAX(下り最大40Mbps)という仕様だ。

photo W01とWX01
photo CAで220Mbpsを実現するHuawei製の「W01」。au 4G LTEもサポートする
photophoto 約2.4型のタッチパネル液晶で操作する(写真=左)。クレードルは別売(写真=右)
photo 4×4 MIMOで220Mbpsを実現するNECプラットフォームズ製の「WX01」。(2+ではない)WiMAXも利用できる
photophoto ディスプレイはタッチパネルではないため、画面下にある物理キーで操作する(写真=左)。こちらもクレードルは別売(写真=右)

 同社のCAは2.5GHz帯に所有している20MHz×2本(合計40MHz)を使うもので、2月12日に栃木県真岡市周辺からスタート。その後、対応エリアを全国に広げる。ただし2月12日時点ではW01に最新ソフトが提供されていないため、UQでは栃木県在住者50人をパイロットモニターとして募集。β版ファームウェアを搭載した220Mbps対応のWX0を無料で貸し出す。

photophoto CAと4×4 MIMOは、提供時期や対応エリアも異なる

 このモニターは1月16日から募集を開始し、体験期間は2月下旬(端末到着時)から3月31日までとのこと。この50人を除く、一般のW01ユーザーが220Mbpsの通信サービスを体験できるのは3月末以降、つまり4月になってからのようだ。

photophoto CA方式での220Mbpsは、栃木県真岡市で50人のモニターを対象にスタート

 一方の4×4 MIMOによる高速化は、3月に全国エリアで一斉に開始。対応のWX01が3月上旬に発売となることから、発売と同時に220Mbps通信が可能になる模様。UQでは複数のベンダーとともに省スペースの4アンテナ基地局設備を開発し、また端末側も4アンテナ構成の1チップ化を実現した。4×4 MIMOの商用化はモバイル通信では世界で初めだという。

photo

 UQの基地局は3月末時点で全国に2万2000局で年度内にすべてWiMAX 2+対応しており、全国エリアが完成するという。

 上りの通信速度は最大10Mbpsで、従来から変更はない。

「ヤ倍速」と「ギガ放題」で「ギガヤバ革命」到来

 新サービス発表会に登壇したUQコミュニケーションズの野坂章雄社長は今回の高速化を“ヤ倍速”と銘打ち、同時に発表された使い放題プランの「UQ Flat ツープラス ギガ放題」(月額4380円:以下、税別)と合わせて「ネットのあらゆるストレスからカイホーされる“ギガヤバ革命”を起こしたい」と力強く宣言。今回の高速化はCAと4×4 MIMOが別々に提供されているが、2016年にはCAと4×4 MIMOを同時に使うことで、下り最大440Mbpsの通信サービスを目指すことも明らかにした。

photo 「ヤ倍速」と「ギガ放題」で「ギガヤバ革命」がやってくる(らしい)

 WiMAX 2+と競合するモバイル通信には大手キャリアが提供する通信サービスのほかに、MVNOが提供する格安SIMの通信サービス、そしてFTTHに代表される宅内向けの固定通信サービスがある。

photo WiMAX 2+の優位性

 野坂社長は各サービスについて、「キャリア各社は2014年に新料金プランを発表したが、データ料金は10Gバイトで1万円になるなど料金が高い。無料で速度制限を解除するキャンペーンなどもあるが、上限になる度に設定操作が必要で面倒だ。MVNOは速いがデータ量が少ない、無制限でも最大速度や実効速度が遅いなど速度と通信量のジレンマがある。固定通信は引っ越し時の手続きに時間がかかり、配線がごちゃごちゃし、家の中でしか使えない」と述べ、それぞれのストレスを“ギガヤバ革命”で解決できると胸を張った。

 その高速化を支えるCAは、同社が持つ合計50MHz幅の周波数帯域のうち、大半となる40MHz幅を使うことで実現する。UQでは残り10MHz幅で従来のWiMAXサービスを継続するが、その通信速度は最大13.3Mbpsと従来(40Mbps)を大きく下回ってしまう。

 そこでUQでは、既存のWiMAXユーザー向けにWiMAX 2+への乗り換えを促進する「WiMAX 2+ 史上最大のタダ替え大作戦」キャンペーンを2014年11月から実施。従来機種の契約解除料、登録料、端末代金を無料とするほか、データ量の上限なしでWiMAX 2+を月額3696円で提供している。今回発表されたW01/WX01の機種もこのキャンペーンの対象に追加されたが、申し込み期間は「ギガ放題」の提供前日である2月19日までとなった。

 野坂社長はW01の予約が始まる1月16日から2月19日までが「タダ替えの最大のチャンス」とアピールすると同時に、「WiMAX 2+に移行することで周波数帯域の2倍化が可能になり、サービスがより便利になる。ぜひユーザーの皆様のご協力をお願いしたい」と訴えた。

 また新料金のギガ放題は、その名の通り月間の通信料制限を設けない新料金プランで、WiMAXの大きなメリットであったノーリミット(無制限)へのニーズに応えるためのもの。WiMAX 2+向けの従来プラン「UQ Flat ツープラス」には月間7Gバイトというデータ量の上限があったが、これまでは適用されておらず、ギガ放題を開始する2月20日から実施される。

 さらに2月20日からは、すべてのWiMAX 2+通信に、直近3日間で3Gバイト以上の利用があった場合、翌日にかけて通信速度を制限する場合があるというルールも導入する。野坂社長はこの3日間制限について、「『月間7Gバイトまで』という契約上の上限とはことなり、電波を公平に利用していただくために必要な措置」と説明しユーザーの理解を求めた。制限がかかった場合の通信速度は「YouTubeが標準画質で見られる程度の速度、具体的には700kbpsくらい」(野坂社長)になるという。

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