「ポケットモンスター」シリーズのスマートフォンゲーム「Pokemon GO」が米国を中心に人気だ。世界ではすでにさまざまなトラブルも報告されている。
日本でも人気のあるシリーズだけに、多くのユーザーがプレイすることが予想される。Pokemon GOの開発・提供元である米ナイアンティックは、同じく位置情報ゲームIngressも手がけている。Pokemon GOを始める前に、Ingressの熟練プレイヤーたちのアドバイスにいま一度耳を傾けてみたい。
(※この記事は、「Ingress座談会(前編)」を再構成したものです)
リアルに顔を合わせるゲームだからこそ、共にプレイする相手に好意を抱いてしまうというのはよくあること。Ingressでは女性プレイヤーが少ないせいか、男性ユーザーが女性に付きまとうケースが多く見られた。
女性の家がポータル(陣地を作るための拠点)になったことで、その女性宅に男性が付きまとうという事例もあった。Pokemon GOにもポータルに相当する「ジム」という拠点があり、とある男性の自宅がジムになっていたというケースがすでに米国で起きている。
Pokemon GOではIngressより若いユーザーが多いことが予想されるので、より一層適切な距離感と振る舞いが求められそうだ。どんな情報が公開されているかを把握するなど、おのおのが自衛する努力も必要になってくるかもしれない。
リアルで顔を合わせるゲームだからこそ、適切な距離感と振る舞いが必要。ときには自衛の努力も求められる。
各陣営に分かれてチームバトルを繰り広げるというゲームシステムも共通しており、Ingressでは陣営間および陣営内のトラブルも多かった。Ingressでは、敵プレイヤーに付きまとわれたり、自転車で追いかけられたり、スマホを取り上げられたりと、嫌がらせをされるケースが見られた。
また、ユーザー数が増えてライト層も参加してきたときに、本気でゲームを極める“ガチ勢”とライト層で温度差が出てきていた。これは同じ陣営内でも起こりうる問題で、仲間だからこそ言いにくい微妙な人間関係もあるのだそうだ。Ingressの場合、トラブルがあったときはモデレーターと呼ばれるコミュニティーの代表者が仲裁をしてくれることがある。熱くならず、冷静に話し合いたいところだ。
誰かともめたときには冷静な対応が求められるが、コミュニティーの代表者を決めるとうまくいくことも。
Ingressでは、敵陣営同士だとひどいときには暴力沙汰になったり、どう喝されたりすることもあった。これについてIngressのベテランユーザーは「どんなものでも一定数ユーザーが増えると理屈の通じない人は出てくる。リアルで会うことを怖がるのはある意味正しいかなと」とコメントしていた。
あくまでこれはゲームなんだと客観視できる冷静な姿勢が求められる。勝敗がつく要素もあるので夢中になってしまうのは分かるが、節度あるプレイを心がけたい。
理屈の通じない相手は一定数いるので、割り切りも重要。
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