ランチタイムに次いで通信が混雑しやすい夕方。ドコモ編でお伝えしたように、測定場所の周辺は年末ゆえにランチタイム以上に混み合っていて、通信設備に対する負荷はより大きそうだ。しかし、ドコモ系サービスは年末でもいつものように速度を持ち直していた。au系サービスとY!mobileは果たしてどうか。
ドコモ系サービスとは異なり、au系サービスはランチタイムよりも下り平均速度が落ち込んだ。トップの「UQ mobile」は平均12.86Mbpsとなった。十分に実用的な速度だが、前月で平均50.52Mbpsを記録したことを考えると、物足りない感じがする。
2位には、平均10.51MbpsでIIJmioが浮上した。夕方にこれだけの速度が出せれば十分だろう。3位は平均6.09MbpsのLTE NET。前回は平均22.77Mbpsだったことを考えると、UQ mobileほどではないものの物足りなさを感じる。もっとも、実用上は全く問題ない。
ワーストのmineoは、平均0.81Mbpsとここでも1Mbps未満に。混雑時に弱いのはいつものことなので驚くことはないが、ドコモ回線を利用する「Dプラン」はもう少しマシな結果だったので、Aプランの方も頑張ってほしい。
au系サービスの上り平均速度は、いつも通り2〜7Mbpsと実用的な速度が出ていた。
一方、Y!mobileはランチタイムから大きく速度を持ち直した。下り平均は25.99Mbps、上り平均は38.11Mbpsと上々な結果だ。ただ、前月の方が上下ともに若干速かったが……。
計測開始時刻 | 下り平均(Mbps) | 上り平均(Mbps) | |
---|---|---|---|
UQ mobile | 18:00 | 12.86 | 4.93 |
mineo | 18:04 | 0.81 | 2.46 |
IIJmio | 18:04 | 10.51 | 2.9 |
au | 18:00 | 6.09 | 7.43 |
Y!mobile | 18:06 | 25.99 | 38.11 |
ドコモ編と異なり、au・Y!mobile編では年末の旺盛な通信需要を感じられる結果となった。au系で下り平均1位記録したUQ mobileであっても、午前、午後、夕方と時間がたつにつれて通信速度が落ちこんでいったほどだ。全体的な通信速度についても、前月と比べ大きく低下した。
au系サービスで前月全時間帯で3連続1位となった「UQ mobile」は、今月もランチタイム以外は勝利を挙げており依然として強い。au純正のLTE NETもUQ mobileとほぼ同じ状況だが、ドコモ純正の「mopera U」と比べると強さは感じにくい。
IIJmioは極端に速くはないが、極端に遅くなることもない安定感のある結果となった。
mineoは、今回も混雑時に極端に通信速度が落ちてしまった。au系MVNOサービスとして早くから展開していることもあってユーザー数が多いせいだろうか。毎日利用するサービスだけになんとか速くなってほしいが……。
前回ほどではないが、Y!mobileはau系サービスよりも速い傾向を維持した。テストする端末は同じZenFone 3だが、あらゆる面で他社が辛いときでも悠々と通信できそうな印象だ。ただし、Y!mobileであってもランチタイムでは混雑の影響が見られる。
12月のau系サービスとY!mobileの傾向を簡単にまとめると以下のようになる。
今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。
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