「縛り一切なし」をうたうFREETELの999円プラン、端末価格で3年間の“実質縛り”(1/2 ページ)

» 2017年04月18日 08時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 佐々木希さんと高田純次さんがテレビCMで「999円」の格安スマホプランをアピールしている「FREETEL」。その999円プランこと「スマートコミコミ+プラン」の実情を見ると、イメージとはかけ離れた“罠”が仕組まれていると一部ネットユーザーから指摘されている。どういうことか。

スマートコミコミ+プランとは

 FREETELは、プラスワン・マーケティングが手掛けるMVNOサービス。SIMロックフリースマートフォンの端末代金と通信プランを合わせて月数千円台前半と、大手通信キャリアと比べて格安で利用できるのが売りだ。

 中でもスマートコミコミ+プラン(以下、スマコミ)は、スマートフォン本体と通信料、10分以内の電話かけ放題を合わせて月額999円(税別、以下同)から使えるというもの。

佐々木希さんと高田純次さんが「999円」をPRするスマートコミコミ+プラン

 この月額999円というのは、

  • 端末ラインアップの中からFREETELブランドのAndroidスマートフォン「Priori 4」を選び、
  • 通信プランを段階制の「使った分だけプラン」にし、
  • 月に使う通信量が100MB以内

 ――という限られた状況で成立する。2年目からは月額が1500円プラスになるため、999円で使えるのは契約してから1年間だけだ。

 これだけであれば、期間限定の最低料金プランをアピールしているにすぎない。だが、このプランの価格設定の一部とその表示方法、注意事項に「罠がある」と、一部のネットユーザーから指摘され始めたのだ。

問題の「価格」

 それはスマコミの端末価格だ。スマコミのページを見ても、サービス料金と合わせて月額○円としか書いておらず、端末のみの価格は確認できない。

「料金プランを詳しく見る」を押しても表示されるのは「1年目の月額がいくらか」ということだけだ

 そこで「スマートコミコミ+に申し込む」をクリックしてひとまず端末を選択。プラン選択画面に進めると、ここでようやく「※補足」という文字列が出てくる。

 この小さな文章の中に端末価格が書いてあるのだが、FREETELから通信契約なしで買えば一括1万4800円であるはずのPriori 4が、スマコミでは月々の支払いが980円で36回払い、つまり合計3万5280円という、2倍以上の価格に設定されている。

小さな文字で書かれた「※補足」に端末価格も書いてある(矢印と下線は筆者による)

 この価格設定は、スマコミで扱っている他の端末も同様で、例を挙げると「KIWAMI 2」は通常一括価格4万9800円のところがスマコミでは9万円、「VAIO Phone A」は通常一括2万4800円のところがスマコミで5万7600円といった具合だ。

 端末価格が通常価格より高いということ自体は、商品の値付けに関して販売者の裁量もあるので直接責めるところはない。しかし、申し込みを進めないと端末代が分からず、それも「補足」として小さな文字で添えられているだけなので、ユーザーによっては気づかずにスルーしてしまう可能性も大いにある。

 もし、ユーザーが十分に端末価格について理解せずにスマコミを契約し、通信品質や端末品質に不満を持って3年未満で解約したくなったとする。FREETELは「契約解除料」を設けていないので、解約に当たってこれを支払う必要はないが、端末の割賦代金は契約した時点で発生するので、これは確実に払わなければならない。

 極端な例を考えると、スマコミでPriori 4のプランを契約して1カ月未満で解約すると端末代金と1カ月分の通信料を合わせて3万5299円を支払わなければならない。

 もう少し現実的な例を挙げると、999円プランを12カ月使用した後、2年目から1500円値上げされる前に解約する場合は、解約時に残債を980円×24カ月、計2万3520円支払うという計算になる。

 これでは、「縛りを嫌う」というFREETELを運営するプラスワン・マーケティングの増田薫社長の発言とは裏腹に、実質的に端末価格に解除料を上乗せしていると見えてしまう可能性もある。「FREETELが選ばれる理由」という同社のページには「端末がお得(適正価格)」と「解約手数料&基本契約の『2年しばり』がないので気軽に導入いただけます!」とあるが、スマコミはこれに逆行するプランではないか。

「FREETELが選ばれる理由」という同社のページには「端末がお得(適正価格)」と「解約手数料&基本契約の『2年しばり』がないので気軽に導入いただけます!」とあるが……
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