ユーザーの身体情報を使って画面ロックの解除やApp Storeなどでの購入認証を行える生体認証システムは、モデルによって以下のものを採用している。
iPhone 8/SE(第2世代)は指紋認証となる。マスクや眼帯などによって「風ぼう」が変わった場合でも、指紋を使って認証できることがメリットだ。ただし、登録した指がふやけている場合、あるいは指の指紋が“薄い”人は認証が通りづらいというデメリットもある。
一方、iPhone 12 miniはTrue Depthカメラ(赤外線カメラユニット)を使った顔認証となる。本体を見つめるだけで認証が完了することがメリットだ。ただし、マスクや眼帯などによって「風ぼう」が変わった場合や、真夏の炎天下のような明るすぎる場所では認証が通りづらいというデメリットもある。
Touch IDとFace IDは、それぞれに長短がある。どちらが自分に合っているか、見極める必要がありそうだ。ただし、Face IDを使えるiPhone 12 miniでは、インカメラでの自撮り(ポートレート撮影)における背景ぼかしの精度がより高いことも加味して考えよう。
スマホの機能で一番重要な要素の1つとなったカメラにも違いがある。まずアウト(外側)カメラについては以下のようなスペックとなっている。
iPhone 12 miniでは、広角カメラのレンズをより明るいものにしたことに加えて、超広角カメラも搭載している。デュアル化したカメラを活用してポートレート撮影の精度も向上している。Dolby Vision規格に準拠したHDR動画の撮影も可能だ。
インカメラのスペックにも違いがある。
iPhone 12 miniでは、画素数がアップした他、HDR動画の撮影、4K動画の撮影、True Depthカメラを使った精度の高いポートレート撮影(先述)にも対応している。
アウトカメラはもちろんインカメラでの撮影、特に動画撮影を重視する場合はiPhone 12 miniが有利だろう。
通信面では、iPhone 12 miniは「5G(第5世代移動通信システム)」に対応する。日本で販売されるモデルではSub-6(6GHz帯)以下の帯域にのみ対応する。日本ではNTTドコモ、au(KDDIと沖縄セルラー電話)、ソフトバンクの5Gネットワークに正式対応する。ハードウェアとしては下り最大3.5Gbpsに対応しているが、キャリアによって最高速度は変わる。
LTE(4G)の最大通信速度については、具体的な数値を公表していない。ただし、iPhone 12 miniとiPhone SE(第2世代)については「ギガビット級のLTE」に対応している。
Wi-Fi(無線LAN)については、iPhone 12 miniとiPhone SE(第2世代)ではWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応している。一方、iPhone 8ではWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)対応にとどまる。
通信面で考えると、iPhone 8からの買い換えであればiPhone SE(第2世代)でもiPhone 12 miniでもメリットは大きいといえそうだ。
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