Appleは4月15日(現地時間)に、第2世代の「iPhone SE」を発表した。ストレージの容量は64GBからで、価格は4万4800円(税別、以下同)から。米国での価格は399ドルだが、これは初代iPhone SEの16GB版と同価格だという。予約の受付は17日から、発売は24日を予定する。
iPhone SEといっても、第1世代とはベースとなる本体が異なる。第1世代は4型のiPhone 5や5sと同じデザインだったのに対し、第2世代のiPhone SEはiPhone 8を踏襲したデザインを採用する。ラインアップの中で、相対的にコンパクトで、かつパフォーマンスが最新世代のiPhoneと並び、費用対効果に優れたモデルがiPhone SEの名を冠するというわけだ。
iPhone X以降の全面ディスプレイを搭載したiPhoneとは異なり、ホームボタンを搭載。ホームボタンは指紋センサーのTouch IDとして機能する。ディスプレイも4.7型のRetinaディスプレイでiPhone 8と同サイズだ。寸法などのディテールもiPhone 8と同じで、ケースなどのアクセサリーを使いまわすことも可能だという。
一方で、スマートフォンの心臓部にあたるチップセットはiPhone 11シリーズと同等のものを搭載する。第2世代のiPhone SEに採用されたのは、「A13 Bionic」で、8コアの「Neural Engine」も内蔵。機械学習を駆使したアプリも滑らかに動作する。初代iPhone SEとの比較では、CPUが2.4倍、GPUが4倍高速化しているという。
このチップセットのパフォーマンスは、カメラの画質向上にも貢献しているという。iPhone SEのカメラは12メガピクセル、F値1.8のシングルカメラ。画角はiPhone 11の標準カメラよりやや狭く、35mm判換算で28mmとなる。
シングルカメラながら、人物撮影の場合は被写界深度を取ることができ、明暗差の大きな場所でも美しい写真を撮影できる「スマートHDR」にも対応するのは、チップセットの処理能力が向上しているため。インカメラは全面ディスプレイのiPhoneに搭載されるTrueDepthカメラではなく、単眼のカメラだが、こちらでもポートレートモードで撮影できるのが特徴だ。
機械学習などの力を駆使したカメラはiPhone 11シリーズに近いが、同シリーズに搭載されている「ナイトモード」には非対応。シングルカメラのため、当然ながら超広角撮影なども利用できない。
Qi方式のワイヤレス充電や、FeliCaを含むApple Payにも対応する。iPhone 8との違いでは、パフォーマンスなどの他に、ディスプレイが圧力を検知する「3D Touch」ではなく、iPhone 11シリーズと同じ「触覚タッチ」になっているところが挙げられる。
詳細な速度は現時点では不明だが、「ギガビット級のLTE」に対応。iPhone 11シリーズと同様、物理SIMとeSIMのデュアルSIMにも対応する。カラーはブラック、ホワイト、(PRODUCT)REDの3色。ストレージは、冒頭で挙げた64GBの他、128GBと256GBを用意する。
価格は64GBが4万4800円、128GBが4万9800円、256GBが6万800円。
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