2年以上前の「iPhone SE」がいまだに“現役”の理由

» 2018年07月27日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]

 今から約2年4カ月前の2016年3月に発売された「iPhone SE」が、いまだに売れている。Appleや3キャリアに加え、キャリアのサブブランドと呼ばれるMVNO各社も扱っており、さまざまな販路で購入できる。LINEモバイルは2018年7月にiPhone SEを発売したばかりだ。

iPhone SE 「iPhone SE」

 Androidスマートフォンだと、大体1年もすれば店頭から姿を消し、2年ほどでOSバージョンアップが打ち切られる。2016年前半に発売された他社のスマホは「Xperia X Performance」や「Galaxy S7 edge」などだが、ずいぶん昔の機種だと感じる。iPhone SEは、なぜいまだに人気なのか。

新品iPhoneが3万円台〜で購入できる

 まず大きいのが「価格」だ。「iPhone X」や「iPhone 8 Plus」などの高スペックのモデルは容量によっては10万円を超えるが、Appleの販売するiPhone SEは32GBが3万9800円(税別、以下同)、128GBが5万800円で、比較的安い。MVNOだとさらに安いことが多く、LINEモバイルは32GBが3万800円、128GBが4万800円だ。UQ mobileは、通常価格は32GBが4万900円、128GBが5万500円だが、店舗によっては一括0円で買えるところもあるようだ(関連記事)。

 SIMロックフリースマホは3万〜4万円台が人気だが、この価格帯にiPhoneがあるのは大きな強みだ。毎月の通信費を抑えるためにMVNOサービス(格安SIM)を使いたいけど、SIMロックフリー端末はiPhoneが欲しいという人にとって、iPhone SEは有力な選択肢になる。

数少ない「4型」スマホ、基本スペックも十分

 ほぼ全ての現行スマートフォンが5型〜6型のディスプレイを搭載する中、「4型」という小さなディスプレイを採用しているのもiPhone SEの魅力だ。SEの幅はわずか58.6mmで、70mm前後が多い他の機種と比べても小さくて持ちやすい。同じ4型でロングセラーとなった「iPhone 5s」も、中古市場ではいまだに人気だが、発売から間もなく5年がたとうとしており、SEへの世代交代が進みつつある。5sが長らく人気だったことから、その後継機であるSEの人気が続くのも必然といえる。

 逆に、2年以上たってもiPhone SEの後継機が登場していないので、このサイズの新しいスマホが欲しい人はSEしか選択肢がない、ともいえる。

iPhone SE 特に日本では、小型スマホのニーズが高い。左からiPhone SE、iPhone 6s、iPhone 6s Plus

 他のスペックも見ていこう。プロセッサは「A9」チップを搭載し、カメラはアウトが1200万画素、インが120万画素。指紋センサーのTouch IDは5sと同じ第1世代だ。A9チップやアウトカメラはiPhone 6sと共通しており、今でも必要十分なスペックといえる。なお、FeliCaや防水には対応していない。

 もう少し画面が大きくて安価なiPhoneが欲しければ、4.7型のiPhone 6sを選ぶ手もある。キャリアは新品を扱っていないが、AppleやMVNO(主にサブブランド)は販売を続けている。Appleの販売価格は32GBが5万800円、128GBが6万1800円で、当然ながらiPhone 7以降よりは安い。

基本スペックの比較
機種名 iPhone 5s iPhone SE iPhone 6s iPhone 8
プロセッサ A7チップ+M7モーションコプロセッサ A9チップ+M9モーションコプロセッサ A9チップ+M9モーションコプロセッサ A11 Bionicチップ+M11モーションコプロセッサ
サイズ(幅×高さ×奥行き) 58.6×123.8×7.6mm 58.6×123.8×7.8mm 67.1×138.3×7.1mm 67.3×138.4×7.3mm
重量 112g 113g 143g 148g
ディスプレイ 4型Retinaディスプレイ 4型Retinaディスプレイ 4.7型Retina HDディスプレイ 4.7型Retina HDディスプレイ
解像度 1136×640ピクセル(326ppi) 1136×640ピクセル(326ppi) 1334×750ピクセル(326ppi) 1334×750ピクセル(326ppi)
Touch ID ○(第1世代) ○(第1世代) ○(第2世代) ○(第2世代)
3D Touch
LTE 下り最大100Mbps 下り最大150Mbps 下り最大300Mbps 下り最大800Mbps
VoLTE
Wi-Fi 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n/ac MIMO対応 802.11a/b/g/n/ac MIMO対応
連続通話時間 10時間 14時間 14時間 14時間
ワイヤレス充電
アウトカメラ 800万画素 1200万画素 1200万画素 1200万画素
インカメラ 120万画素 120万画素 500万画素 700万画素
防水
FeliCa
Appleの販売価格 販売終了 32GB:3万9800円
128GB:5万800円
32GB:5万800円
128GB:6万1800円
64GB:7万8800円
256GB:9万5800円

2020年までは最新OSで使える?

 iPhone SEがあとどれぐらい長く使えるのかも気になるところ。2018年秋にリリース予定の「iOS 12」は、「A7」チップを搭載するiPhone 5sも対象になっている。この流れが続くなら、SEは2020年秋の新OSにも対応するので、あと2年以上は最新OSを使える可能性が高い。加えて、iOS 12では同OS対象の全iPhoneのパフォーマンスが改善される。今からiPhone SEを購入しても、しばらくは快適に使い続けられるはずだ。

 2018年にiPhone SEの後継機が発売されるとのウワサがあったが、やはり年内に後継機は出ないのでは、という情報も飛び交っている。新品のiPhone SEが売られる日々は、まだ続きそうだ。

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