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» 2006年09月12日 08時00分 UPDATE

最強のデスクトップPCを求めて――「Endeavor Pro4000」 (1/2)

Intel Core 2シリーズの採用でさらなる高みへと到達したエプソンダイレクトのフラッグシップ機「Endeavor Pro4000」。その実力を徹底検証した。

[坪山博貴,ITmedia]
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 エプソンダイレクトの「Endeavor Pro4000」は、話題の最新CPU「Core 2 Duo/Core 2 Extreme」を搭載可能なデスクトップPCだ。「Pro3500」の後を継ぐ新たなフラッグシップとしてデスクトップPCのラインアップに君臨する。

 同社の製品は一部を除けば幅広いBTOが可能であり、この「Pro4000」も例外ではない。パーツの組み合わせが多すぎるために主要スペックに絞ってBTOで選択可能な構成を簡単にまとめておく。まず、CPUは現在デスクトップ向けにラインアップされているすべてのCore 2 Duo(E6300〜E6700)とCore 2 Extremeに対応する。HDDは1台あたり500Gバイトまでの製品を選択でき、4基搭載すれば最大2Tバイト。また、複数台をオーダーした場合にはRAID構成での出荷も可能だ。グラフィックスカードはNVIDIA製GPU搭載製品も選択できるが、チップセットの都合上、NVIDIA SLI構成は不可能な点に注意してほしい。このほか、光学ドライブにはBlu-rayドライブも用意されている。BTO次第であらゆる用途に対応できるだろう。

評価機の主な仕様
マザーボード ASUS製ODM(Intel 975X Express採用)
CPU Intel Core 2 Duo E6700(2.66GHz)
メモリ PC2-5300 2GB(1GB×2)
グラフィックスカード X1900 CrossFire Edition+RADEON X1900 XTX
HDD シリアルATA 500GB×2(日立 Deskstar HDS725050KLA360)
光学ドライブ DVD±R DL対応DVDスーパーマルチ(Panasonic SW-9587)

 今回試用した製品の主なスペックを左の表に挙げた。CPUこそ最上位のCore 2 Extreme X6800を採用していないものの、フラッグシップモデルにふさわしいスペックだ。Core 2シリーズでは、単純に動作クロックの最も高い製品がExtremeとなるだけで、機能面はもちろんFSBクロックや2次キャッシュ容量もE6700との差はない。CorssFire構成のグラフィックスカードはゲーマー以外には不要ではあろうが、ほかの主要パーツの性能をみるとバランスの取れた構成といえる。

og_pro4000_002.jpgog_pro4000_003.jpgog_pro4000_004.jpg CPUにCore 2 Duo E6700、メモリには1GバイトのPC2-5300モジュールを2枚搭載する。CPUクーラーはCoolerMaster製(写真=左)。ASUSTeK製ODMマザーを採用(写真=右)。グラフィックスはX1900 CrossFire EditionRADEON X1900 XTXのCrossFire構成となっている(写真=右)
og_pro4000_005.jpgog_pro4000_006.jpg チップセットにIntel 975X Expressを採用する。サウスブリッジはNH82801GR。

フラッグシップならではの贅を尽くしたケース

 本製品の特徴がCore 2シリーズの採用にあるのは間違いないが、フラッグシップモデルならではのケースにも注目したい。外観デザインの変更とともに、従来モデルから受け継いだシャーシにHDDへの前面アクセスを可能とするユニークな機構を採用。ツールフリーをさらに徹底し、メンテナンス性を向上させている。

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 そのHDD専用ベイ(3.5インチ/シリアルATA)は、前面底部を軸にしてベイごと前方に45度程度の角度まで開く仕組みだ。HDDは縦に収納するタイプだが、これは熱設計上のHDDの耐久性を考慮した結果だという(横に積むタイプだと、1番上にあるHDDに熱が集まり、障害発生率が高まる)。HDD同士の間隔も十分に確保されており、本体前面には吸気用のスリットもあるので冷却面の不安もない。

 試しに内蔵HDDをシングル構成とし(S.M.A.R.Tでの温度計測のため)、別のPCとマルチスレッドでファイルコピーを長時間行なってみたが、HDDの温度は40度台後半で安定していた。またHDDが上下に並んでいないため、下のHDDの熱が上のHDDに影響を与えるといったこともなく、2台のHDDの温度はほぼ同じ。実際この機構は非常に便利で、ケース単体でも欲しいと思ってしまうくらいだ。

 ベイの底部にはシリアルATAのインタフェースと電源コネクタが固定されており、軟質プラスチック製のレールを取り付けたHDDをガイドに沿って挿入するだけでコネクタに接続される。本製品をRAID 1やRAID 0+1構成で運用していた場合、HDDに障害が発生した時に側面カバーを開けることなくHDDの交換ができるのは非常に便利だ。

 また従来製品から継承された冷却機構にも注目したい。本製品は電源ユニットファンと背面の12センチファンで排気を行なうが、ケース内部にダクトを設置することにより、5インチベイは電源ユニットファンで、そのほかの部分を12センチファンで排気するようにエアフローが分離されている。

 5インチベイには主に光学ドライブを取り付けることになると思うが、例えば前面パネルに空気の流れやすいスリットが準備されている場合など、どうしても光学ドライブは前面から背面にはエアが抜けにくく、熱がこもりやすくなる。ところが、光学メディアへの書き込みはHDDよりも温度に対して過敏だったりするので、このように積極的に5インチベイを冷却しようとする構造は結構重要で、なかなかほかのメーカーのPCでは見られない配慮といえる。

 徹底したツールフリー構造も目を引く。すでに触れたダクト以外にもCPU冷却用のパッシブダクト固定と拡張カードの固定用のステーが準備されているが、これらはレバー操作によりワンタッチで取り外すことが可能だ。さらに背面の12センチファンや拡張カード、5インチドライブ、側面パネルに至るまですべてレバー操作で固定/取り外しができるため、メンテナンス時にほとんどドライバーを必要としない。もちろん毎日のように内部にアクセスする人はあまりいないだろうが、いざメンテナンスというときにはしみじみありがたいと思うだろう。

 パーツを組み込んだ状態だと20キロ近くなる重量級のケースだが、しっかりと強度を確保したらこうなった、という印象だ。フレームだけで十分な剛性を保っており、いわゆる側面パネルをネジで固定して初めて本来の強度が確保できるという構造ではない。また移動を考慮して天板にハンドルを設けているのもポイントだ。気軽に持ち運びができる重量ではないものの、机の下にある本体をメンテナンスのためにちょっと引き出す、といった時にはこのハンドルはありがたい。

og_pro4000_008.jpgog_pro4000_009.jpgog_pro4000_010.jpg 本体背面(写真=左)、左側面(写真=中央)、前面(写真=右)
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