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白いテラバイト級NASの性能とやらを試す(1/4 ページ)

» 2007年05月10日 17時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

 アイ・オー・データ機器から家庭用NASの新製品「LANDISK Home」がようやく発売された。同社のサイトでは以前からティーザー広告が展開されており、どのような製品が出てくるのか気になっていた人も多いのではないだろうか。さっそく実際の使用感や性能をチェックしていこう。

 まずは製品の位置付けから。アイ・オー・データ機器の現行のLANDISKシリーズは、LANDISK Homeを加えて4製品を数える。最もシンプルな構成が「Giga LANDISK」(HDL-GXR)シリーズだ。GXRはギガビットイーサ対応(G)、eSATA対応(X)、RoHS指令準拠(R)を意味し、搭載ドライブ数は1基。そのほかのシリーズはすべて搭載ドライブが4基となる。

 LANDISK Teraのうち登場が早かったのはHDL-GTで、型番はギガビットイーサ対応(G)、1Tバイトオーバの容量(T)を指す。また、LANDISK Teraシリーズには暗号化機能などを追加した「HDL-GTR」も存在する。末尾のRはReliance、信頼性の略だ。

 そして今回登場したのがLANDISK Homeである。型番はHDL4-G1.0およびHDL4-G2.0。アイ・オー・データ機器では「HDL4シリーズ」と称しているが、4はドライブ数の4を指しており、特筆すべき特徴ではない(少なくとも型番からはその特徴を読み取ることはできない)。だが、一般的に「Home」と冠された製品は、家庭で使用するには必要のない機能を外し、インタフェースなどを親しみやすくして価格を抑えたもの、というイメージがある。時としてそれはラインアップ上にエントリークラスの安い製品を投入するための方便にすぎないこともあるが、LANDISK Homeの場合はどうだろうか。

競合製品に比べて圧倒的に小さい筐体

 LANDISK Homeの外観からすぐに分かるのが、4台の3.5インチHDDを内蔵しているとは思えないほどの省スペース性だ。LANDISKシリーズだけでなく、競合となる他社製品と比べても圧倒的に小さい。このサイズはセンチュリーの「裸族の村」とほぼ同じ程度。裸族の村は3.5インチHDDを5台収納可能な、単なる段ボール製ケースだが、LANDISK Homeの場合はそのスペースにNAS機能を詰め込んだことになる。もっとも、HDDを4台搭載していることに変わりないので、見た目に比べてずいぶんと重量がある。上部には取っ手となるくぼみがあるが、不用意に扱って落してしまわないよう注意が必要だ。

 また、白を基調としたデザインもリビングなどでの利用を考慮してのことだろう。前面には状態を表すLEDランプ、それにUSBポートのみというシンプルさ。USBポートはスライドカバーで隠せるようになっており、そのカバーの突起がそのままファンクションスイッチになるという凝りようだ。

左から本体前面/背面/左側面/右側面

 ただ、省スペース性を追求すると気になってくるのが放熱。分解記事でもあったとおり、2基のシロッコファンによって後面上部から排熱しており、低音の駆動音が絶え間なく発生する。また、側背面は放熱板となっており、動作中は触れると温かい。筺体内の温度はモニターされているが、稼働中は室温25度の環境で45度前後をキープしていた。おそらく、容積と騒音のトレードオフでの目標値がこのあたりだったのだろう。

上部にあるシロッコファンで排熱を行う。深夜のリビングではファンノイズがやや気になるかもしれない(写真=左)。3ミリ厚のアルミシャーシは、稼働中に一部がほんのりと熱を帯びる(写真=中央)。メイン基板(写真=右)
LANDISK Home/LANDISK Tera/B社の競合製品のサイズ比較(画面=左)。筺体内の温度はモニターできる。たいてい41〜45度に収まるようだ(写真=右)
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