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» 2007年10月03日 15時00分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2007:家で使うPCは“電力線”につないでほしい

CEATEC JAPAN 2007のPC展示は「ホームネットワークとの融合」がキーワード。そのネットワークインフラとしてアピールされていたのが「電力線」だ。

[長浜和也,ITmedia]

 家電関連製品の展示がメインとなるCEATECとはいえ、PC関連のブースももちろん用意されている。今回展示ブースを設けていた国産PCメーカーの中で、最も多彩な取り組みを行っていたのが、先の記事で紹介した東芝だったが、そのほかのメーカーブースでも、「ホームネットワークのなかにおけるPC」という位置付けで展示を行っているのが目立っていたように思われた。別記事で紹介されているNECのホームサーバ構想は、その典型的な例といえるが、シャープや松下電器産業では、電力線を用いたPLCを前面に押し出したホームネットワークの構築をアピールしていたのが印象的だった。

 松下電器産業は、すでに大々的にPLC製品をコンシューマー市場に投入して、「期待していた以上に成果が上がっている」(松下電器産業スタッフ)という声も聞こえている。ブースのデモンストレーションでは「LANは家の壁に配線用の穴をあけなければならない場合あるし、LANケーブルが部屋をまたいでしまう場合もある。無線LANも、部屋が離れてしまうと思うように電波が届かない」という問題を、すでに配線されている電力線を使うPLCなら設置も簡単で、配線もスッキリできるとアピールしていた。

 シャープのブースでは、インターネットAQUOSを展示しているが、すでに各PCメーカーで出そろっている秋モデルについては、「うーん、いま準備を進めているところです」(シャープの説明スタッフ)ということで、すでに発表されているモデルが並んでいたが、8月に発表された対応液晶TVラインアップの拡充をうけて、大画面のAQUOS Gシリーズと接続した構成を展示するとともに、PLCアダプターを導入した電力線ネットワークにインターネットAQUOSを組み込んだホームネットワーク構築の紹介を行っていた。これまで、シャープはインターネットAQUOSについて、電力線ネットワークと組み合わせた訴求を大々的に行っていなかったが、説明スタッフによると、CEATEC 2007でのアピールをきっかけに、これからは積極的に取り組んでいく方針であるという。

kn_hall9_01.jpgkn_hall9_02.jpg 松下電器産業の「HD-PLC」(画面左)にシャープの「HOMEPLUG」は、ともに電力線を利用するネットワークの規格であるが、変調方式が異なる両者では相互運用ができなかったりする

 東芝ブースでは、最新鋭のQosmio G40/97Dによる、HDMIコントロールを利用した「REGZAリンク」が紹介されていたが、同様にHDMIコントロールを利用して接続したBRAVIA J3000シリーズ、ならびに同J5000をコントロールできる「TP1」が登場したソニーの展示ブースに設けられたVAIOコーナーには、HDMIと接続したTP1の姿はなく、Blu-ray Discドライブを搭載したVAIOの最新モデル「VAIO type R master」「VAIO type L」「VAIO type F FZシリーズ」「VAIO type A」の展示と秋モデルから導入されたVAIOアプリケーション「VAIO Movie Story」などの紹介が行われていた。

 日立製作所のブースでは、PC製品自体の展示はなかったものの、PC利用を想定した新しいマンマシンユーザーインタフェースの試みが紹介されていた。この試みでは、入力デバイスとして「懐かしい」トラックボールが採用されている。据え置きタイプとハンディタイプの2つのデバイスが用意され、据え置きタイプのトラックボールにおける基本動作は操作しやすい「縦方向の回転」「横方向の回転」の2種類のみに絞り、その操作だけでメニューが選択できるように画面デザインが構成される。また、親指で操作するハンディタイプでは、縦方向の回転が難しいので横方向の回転のみで操作できるようにするなど、人間の都合を考えた使いやすいユーザーインタフェースを考慮して開発が進められている。

kn_hall9_03.jpg ソニーブースに設けられたVAIOコーナーでは最新の秋モデルのうちBDドライブを搭載したモデルを実際に操作できる
kn_hall9_04.jpg 日立製作所のブースで紹介されていたトラックボールを利用するユーザーインタフェースでは、縦方向横方向の動きが基本となる

 なお、PC系の展示ではないが、東芝ブースでは“恒例”の燃料電池も展示されている。バッテリー駆動時間を10時間程度と短くすることで、バッテリーの体積を現実的なレベルまで小さくすることが可能になった。「20時間駆動できて大きいよりも10時間程度でも小さいほうがユーザーは使いやすい」ということで、従来のデバイスと変わりない大きさが可能になったと、東芝のディスプレイ・部品材料統括マイクロ燃料電池技師長の上野文雄理学博士は説明してくれた。

kn_hall9_05.jpgkn_hall9_06.jpg 東芝ブースで展示されていた燃料電池搭載のポータブルメディアプレーヤー(画像左)。手前は従来のタイプで、奥が小さくなった最新のプロトタイプ。小型化のために駆動時間を短くした点について上野氏は、「カートリッジで補給してあげれば、それこそ何十時間も駆動できるようになる」と説明。そのカートリッジ(画像右)のサイズは、化粧水の容器ほどで携帯はそれほど苦にならないと思われる

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