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» 2008年09月26日 11時00分 UPDATE

Netbookとは自由度が違う:これはUMPCのリベンジだ――新生「LOOX U」実力診断 (1/4)

富士通からAtom搭載の「LOOX U」が登場した。旧モデルからプラットホームを変更しただけと思ったら大間違いで、中身も使い勝手も大幅な進化を遂げた。

[坪山博貴,ITmedia]

似ているのはサイズだけ? すべてが再設計された「LOOX U/B50」

tm_0809lu01.jpg 富士通「FMV-BIBLO LOOX U/B50」

 国内でUMPCに先鞭(せんべん)をつけたのは、2007年5月に富士通が発表した企業向けの「FMV-LIFEBOOK U」シリーズだった。富士通はこれをベースとした個人向けの直販専用モデルとして、同年6月に「FMV-BIBLO LOOX U」シリーズを投入し、同年9月には満を持して店頭モデルの販売も開始した。

 LOOX Uは当時としては仕様も価格もかなりチャレンジングな製品で、その後はカラーバリエーションを増やすなどマイナーチェンジの新モデルが投入され続けたが、2008年に入ってからはASUSの「Eee PC」に代表される低価格ミニノートPC(インテルが呼ぶところのNetbook)に話題をさらわれ、その影に隠れてしまった感がある。

 しかし、富士通は次の一手を用意していた。2008年秋冬モデルとして登場した「FMV-BIBLO LOOX U/B50」(以下、U/B50)は、「FMV-LIFEBOOK U」シリーズの登場から1年強を経て、初めてフルモデルチェンジがなされた点で大いに注目できる製品だ。

 プラットホームを「Intel Ultra Mobile Platform 2007」から「Centrino Atom」に変更し、ディスプレイの高解像度化、無線LANのIEEE802.11n(ドラフト2.0)対応、バッテリー駆動時間の強化などが図られている。「富士通WEB MART」で購入できる直販モデルならば、NTTドコモのFOMAネットワークで定額インターネット接続が可能な無線WANモジュールの内蔵も可能だ。製品概要に関しては既に紹介済みなので、以下の記事を参照してほしい。


 U/B50の基本デザインは従来モデルからほぼ継承された。タッチパネル機能付きの液晶ディスプレイを180度反転させることでタブレットPCのようにも使えるコンパーチブル型ボディを採用しており、本体サイズもほぼ同等だ。本体サイズは標準バッテリー搭載時で171(幅)×135(奥行き)×26.5〜33(高さ)ミリ、重量は約565グラムとなっている。

 スティックポイントと左右クリックボタンで構成されるポインティングデバイスをキーボードの下部ではなく、液晶ディスプレイのヒンジ側に装備するレイアウトも特に変更はない。こうした特徴から、一見すると、マザーボードを入れ替えて液晶ディスプレイを高解像度化した製品に思えなくもない。

tm_0809lu02.jpgtm_0809lu03.jpgtm_0809lu04.jpg ポインティングデバイスは液晶ヒンジ部にあり、右手の親指でスティックポイントを操作、左手の親指で左右のクリックを行なう(写真=左)。スティックポイントを押し込むことでも左クリックができる。液晶ディスプレイを180度反転させて閉じるとタブレット型になるが、ポインティングデバイスが液晶ヒンジ部にあるおかげで、液晶ディスプレイを開いた状態と同じスタイルで操作できる(写真=中央)。ボタン1つで縦画面表示に切り替えることが可能で、液晶ディスプレイの右上に収納されたスタイラスを使ったタッチパネルでの操作も行える(写真=右)

 しかし、実際には従来モデルとはまったくの別物だ。サイズやデザインの変化はあまりないが、使い勝手に直結するディスプレイやキーボードの仕様、外部インタフェースのレイアウトが大幅に異なる。実機を見比べてみると、ボディも内部も完全に新設計されたものであることが分かるだろう。

 これまでのLOOX Uは話題性こそ高かったものの、Netbookほど広く受け入れられたわけではなかった。それでも従来モデルと同じUMPCというフォームファクタにこだわって設計し直した点には、富士通の技術者の意地を感じる。

tm_0809lu05.jpg 左が従来モデル、右が新モデルのU/B50。液晶ディスプレイを開いたときの高さが少し高い

tm_0809lu06.jpgtm_0809lu07.jpg U/B50の上に従来モデルを重ねてみた。本体サイズとデザインは似ているが、インタフェースの位置に違いが見られる

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