Atom搭載の“新世代Eee PC日本版”を速攻で使い倒す1万円増しの価値はあるか!?(1/5 ページ)

» 2008年07月11日 15時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]

日本向けの特典が付いて価格は海外モデル並み

ASUS「Eee PC 901-X」

 COMPUTEX TAIPEI 2008にて華々しく登場し、国内での販売が期待されていたAtom搭載Eee PCがついに日本上陸を果たした。7月12日に発売される予定の日本版は「Eee PC 901-X」という製品名が与えられ、海外版の「Eee PC 901」がベースとなる。

 DiamondvilleことAtom N270(1.6GHz)搭載の低価格ミニノートPC(インテルがいうところのNetbook)が国内の店頭に並ぶのは、MSIの「Wind Notebook U100」に次いで2番目だ。

 Eee PC 901-Xの基本仕様は海外版のEee PC 901と同等で、旧世代のEee PCから大幅な性能・機能の向上が見られる。ただし、プリインストールOSはWindows XP Home Edition(SP3)のみで、今回もLinux搭載モデルは国内に投入されない。

 日本版の特典としては、液晶パネルに常時点灯ドットがあった場合、購入後30日以内であれば無償で液晶パネルを交換できる「ZBD」(Zero Bright Dot)サービスが受けられ、USBマウスが付属することが挙げられる。それでいて、予想実売価格は5万9800円前後で海外版とほとんど変わっていないのは特筆したい。初代の日本版「Eee PC 4G-X」より1万円ほど高くなったが、さまざまな仕様強化を考慮すると、コストパフォーマンスは依然として優秀だ。


 今回は発売に先駆けてEee PC 901-Xを短時間触ることができたので、その実力を試してみた。ちなみに、海外では画面サイズが一回り大きな「Eee PC 1000/1000H」も同時発表されたが、日本での発売は未定という。

 Eee PC 901-Xを詳しく紹介する前に、まずは初代のEee PC 4G-Xと比較して、どこが変わったのかを以下の囲みにまとめてみた。少々乱暴ないいかただが、「全面的な改良を加えた代わりに、価格は1万円アップ」というのが、Eee PC 901-Xの最初の印象だ。

Eee PC 901-Xは、Eee PC 4G-Xからココが変わった!

  • ボディのデザインを見直す一方、重量は約920グラムから約1.1キロに増量
  • 液晶ディスプレイを7型ワイド(800×480ドット)から8.9型ワイド(1024×600ドット)に大型化
  • CPU/チップセットをCeleron M 353(630MHz駆動)/910GMLからAtom N270(1.6GHz)/945GSEに強化
  • メモリを標準512Mバイト/最大2Gバイトから標準1Gバイト/最大2Gバイトに強化
  • SSDの容量を4Gバイトから12Gバイト(4Gバイト+8Gバイト)に増量
  • IEEE802.11n(Draft 2.0)の無線LAN機能、Bluetooth 2.0+EDRを追加
  • Webカメラを30万画素から130万画素に高画素化
  • ステレオスピーカーとマイクを強化
  • タッチパッドを大型化し、ワンタッチボタンも追加
  • 付属ソフトを多数追加
  • 4GバイトSDHCメモリーカードの添付をやめ、20Gバイトのオンラインストレージを追加
  • 独自の省電力技術でバッテリー駆動時間を約3.2時間から約8.3時間に延長
  • 実売価格は約1万円アップの5万9800円前後(標準価格はオープン)


 それでは、以下にEee PC 901-Xをさまざまな角度からチェックしていこう。

“安くても見栄えがいい”のはもはや当たり前?

しっとりと光るパールホワイトを基調に、明るいシルバーが映えるボディ

 ボディの基本的なデザインは海外版と同様だ。ただし、カラーはパールホワイト(白)とファインエボニー(黒)のベーシックな2色に限られ、海外版に見られるカラフルな絵柄の入ったモデルは用意されていない。今回入手したモデルはパールホワイトで、初代のEee PC 4G-Xも採用する光沢感のあるホワイトの塗装だ。

 デザインは従来機をベースにしつつ、より高級感を持たせられるように変更されている。左右のクリックボタンや電源ボタン、液晶ヒンジ部にメタリックのパーツを効果的にあしらい、“ただの白いノートPC”に見せない工夫をしているのは同じだが、それぞれのパーツを大型化したうえで、左右のクリックボタンはヘアライン加工、電源ボタンや液晶ヒンジ部は光沢処理、Webカメラ周辺は鏡面仕上げなど、部分によって質感を変えており、よく見るとなかなか凝った外装だ。

 細かいところでは、天板の中央でピカピカと輝いていた「ASUS」のエンブレムがなくなり、向かって左上にさりげなく「Eee PC」のロゴがプリントで入るようになった。また、液晶ヒンジ部にプリントされていたEee PCのロゴは液晶ディスプレイの下に移されるとともに、メタリックパーツで光るロゴになっている。こうしたメーカー名より製品名を目立たせるロゴの変更には、ASUSが初代Eee PCの成功を受けて、Eee PCを1つのブランドとして幅広い層に認知・普及させたいという狙いがあるのだろう。

液晶ヒンジ部のメタリックパーツは大型化し、VAIOのシリンダーデザインを思わせる仕上がり(写真=左)。天板にEee PCのロゴを入れる代わりに、ASUSの文字は消えた(写真=中央)。液晶ディスプレイの下にはEee PCの立体ロゴが追加されている(写真=右)

 見たところ、外装にアルミ素材をふんだんに使った日本HPの低価格ミニノート「HP 2133 Mini-Note PC」ほどの高級感はないものの、天板やパームレストを手で押してみても大きくたわむようなことはなく、液晶のヒンジやボタンの立て付けもしっかりしてる。これなら“安いけど、ボディの作りはイマイチ”と感じる人は少ないのではないだろうか。

見栄えがよくなったボディだが、大きさや重さはどうなった?

 デザインの変更にともない、本体サイズは225(幅)×175.5(奥行き)×22.7〜39(高さ)ミリに変更された。Eee PC 4G-Xと比べると、奥行きは11.5ミリ、高さは2ミリ長くなっている。また、画面の大型化や機能の追加もあり、重量はEee PC 4G-Xの約920グラムから約1.1キロへ増量し、1キロを超えてしまった。

 2台を持ち比べてみると、大きさの違いはそれほど気にならないが、重量は少し重くなった感がある。重量増はデザインの変更というより、後述する機能強化とのトレードオフなので、仕方のないところだ。

従来のEee PCと比べると、ボディはやや大型化した(写真=左)。手前のグリーンの天板のEee PCは、Eee PC 4G-Xのカラーバリエーションモデル「Eee PC 4G-XU」で、SSDの空き容量を増やす一方、バッテリーの駆動時間が減っている。下からMSIのWind Notebook U100、日本HPのHP 2133 Mini-Note PC、Eee PC 901-X、Eee PC 4G-Xの順番に重ねてみた(写真=中央)。Eee PCの2台は、横幅がHP 2133 Mini-Note PCやWind Notebook U100より短い(写真=右)。Wind Notebook U100は、画面サイズが10型ワイドと一回り大きい半面、フットプリントも少し大きめだ

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