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» 2011年03月16日 11時30分 UPDATE

イマドキのイタモノ:“性能電力比”は向上したか?――GTS 450を強化した「GeForce GTX 550 Ti」を検証せよ (1/2)

GeForce GTX 550 Tiが発表された。GeForce GTS 450の“500”世代でGTSからGTXとなり、さらに“Ti”となった最新ミドルレンジGPUの“効率”を計測してみよう。

[石川ひさよし,ITmedia]

GeForce GTS 450をベースに動作クロックとメモリを強化

 GeForce GTX 550 Tiは、“GTX”とあるようにハイエンド製品の位置づけだが、仕様で見ればGeForce GTS 450を強化したモデルというのが正しいだろう。搭載するGraphics Processing Clusters(GPC)とStreaming Multiprocessors(SM)の数はGeForce GTS 450と同じでそれぞれ1基と4基となる。CUDAコアも192基、テクスチャユニットも32基とこれも変わらない。CPUコア部分で異なるのは動作クロックだけということになる。GeForce GTS 450が783MHzだったのに対し、GeForce GTX 550 Tiは900MHzと大きく引き上げられているのが特徴だ。

型番 GeForce GTX 560 Ti GeForce GTX 460(1GB) GeForce GTX 460(768MB) GeForce GTX 550 Ti GeForce GTS 450
開発コード名 GF114 GF104 GF104 GF116 GF106
GPC 2 2 2 1 1
SM 8 7 7 4 4
CUDA Core 384 336 336 192 192
テクスチャユニット 64 56 56 32 32
ROPユニット 32 32 32 24 16
コアクロック(MHz) 823 675 675 900 783
CUDAクロック(MHz) 1646 1350 1350 1800 1566
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリ接続バス幅(ビット) 256 256 192 192 128
メモリクロック(MHz) 1000 900 900 1026 902
メモリ容量(MB) 1024 1024 768 1024 1024
最大消費電力(ワット) 170 160 150 116 106
補助電源レイアウト(ピン) 6+6 6+6 6+6 6 6

kn_gtx550ti_01.jpgkn_gtx550ti_02.jpg GPUは正方形で「GF116-400-A1」という刻印が確認できる。GeForce GTX 550 Tiの開発コード名は“GF116”で、GeForce GTS 450のGF106から10番上がっているのはこれまでの500シリーズGPUと同様だ(写真=左)。GPU-Zのデータベースはまだ反映されていないが、今回評価に用いたASUSの「ULTIMETE GTX550 Ti DirectCU」はコアクロックが1015MHz、グラフィックスメモリクロックが1050MHzのOC仕様だ。NVIDIAもOC耐性をその特徴に挙げており、各ベンダーがOCモデルを投入するものと予想される(写真=右)

 一方、グラフィックスメモリ周りでは、ROPユニットがGeForce GTS 450の16基から24基へと増加した。さらに、これと合わせてメモリバス幅が128ビットから192ビットへとこちらも強化されている。というよりも、NVIDIAが公開した仕様では、構成トランジスタ数がGeForce GTS 450とGeForce GTX 550 Tiは同じとされていることから、GeForce GTS 450で無効化されていたユニットが有効になったと推測できなくもない。

 グラフィックスメモリクロックも902MHzから1026MHz(DDR転送レートで4104MHz相当)へと引き上げられている。GPUのコア部分は動作クロックの向上、グラフィックスメモリ周りでは、帯域、および、ROPユニットの強化という形で性能向上を図っている。NVIDIAが示しているGeForce GTS 450からの性能向上率は28%とされており、その主なユーザー層としてはGeForce 8600 GTユーザーを提案している。

kn_gtx550ti_03.jpgkn_gtx550ti_04.jpgkn_gtx550ti_05.jpg GeForce GTX 550 Tiを搭載したASUSの「ULTIMETE GTX550 Ti DirectCU」(写真=左)は、補助電源コネクタがリファレンスデザインと同様の6ピン1基となる(写真=中央)。映像出力インタフェースはMini HDMI、DVI、そしてアナログRGBの組み合わせだ(写真=右)。リファレンスデザインでは、Mini HDMIと2基のDVIというレイアウトが提示されている

 グラフィックスメモリで興味深い特徴がある。それはグラフィックスメモリの各チャネルに容量の異なるチップを接続できる点だ。GeForce GTS 450は8チップで1Gバイトの容量を実現しているが、評価で用いたULTIMETE GTX550 Ti DirectCUは6チップで1Gバイトの容量を実現している。この数字に違和感を覚えたユーザーは鋭い。1024は6は割り切れる数字でないからだ。ULTIMETE GTX550 Ti DirectCUでは、6チップのうち4チップが128Mバイト、残り2チップが256Mバイトという組み合わせで1024Mバイトになっている。全部128Mバイトで768Mバイト、全部256Mバイトなら1.5Gバイトとなるが、少ないメモリチップで価格と容量のバランスを調整できるメリットがあると思われる。

kn_gtx550ti_07.jpgkn_gtx550ti_08.jpg ULTIMETE GTX550 Ti DirectCUでは、表面にメモリチップが6枚載せて(写真=左)、裏面には実装されていない(写真=右)

kn_gtx550ti_09.jpgkn_gtx550ti_10.jpg GPUの上と右にあたる4枚はHynix H5GQ1H24AFR-T2C(写真=左)。GPUの左側にあたる2枚はHynix H5GQ2H24AFR-T2C(写真=右)。H5GQ1が128Mバイト、H5GQ2が256Mバイトとなる

kn_gtx550ti_11.jpg DirectCUの名のとおり、銅製ヒートパイプをGPUに直接接触させる構造のクーラーユニットを採用している

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