“テレビよし、省スペースよし、価格よし”の新作ボードPC――「FMV ESPRIMO FH56/DD」を試すやっぱり気になる“地デジ”PC(2/4 ページ)

» 2011年08月09日 11時30分 公開
[望月瞬(撮影:矢野渉),ITmedia]

USB 3.0など必要十分なインタフェースを装備

 インタフェース類は一通りを備えており、USBポートが多いので便利だろう。右側面はBlu-ray DiscドライブとUSB 2.0が1基、左側面はメモリカードスロットとUSB 3.0が2基、そしてB-CASカードスロットも並ぶ。メモリカードスロットでは、SDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)とメモリースティック(PRO対応)が使える。

 背面には、電源コネクタ、アンテナ入力(F型コネクタ)、USB 2.0が3基、有線LANコネクタ、マイク/ライン入力、ヘッドフォン/ライン出力が用意されている。いずれのコネクタも、真後ろからケーブルを接続する配置だ。なお、外部ディスプレイの入出力端子は搭載していない。

左側面にメモリカードスロットと2基のUSB 3.0ポート、B-CASカードスロットを配置(写真=左)。右側面に光学ドライブとUSB 2.0ポートを搭載する(写真=中央)。そのほかの端子は背面に集中している(写真=右)

 通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANを標準装備する。Bluetoothは内蔵しないが、ワイヤレスキーボード/マウスが付属するので、Bluetoothが必要な場面は少ないだろう。Bluetoothヘッドフォンなどを使いたい場合は、USB接続のBluetoothアダプタを購入すればよい。

 付属のキーボードとマウスは、どちらもワイヤレス仕様だ。キーボードの電源は単四形乾電池が2本、寿命は1日3.5時間の使用で約6カ月、マウスの電源は単三形乾電池が2本、寿命は1日3.5時間の使用で約3カ月となっている。どちらも電源スイッチがあり、稼働範囲は最大10メートルだ。

 付属のキーボードはテンキー装備の日本語103キー仕様で、流行のアイソレーションタイプではなく、オーソドックスなパンタグラフタイプを採用している。キーピッチは約18ミリの正方形、ストロークは約2ミリ強といったところだろうか(実測)。不自然な配列やキーピッチはなく、個人的にはまずまず叩きやすかった。テンキーの配列にはイレギュラーなところもあるが、普段から頻繁にテンキーを使っている人でなければ、不満は感じないだろう。また、ボリューム/ミュート、Webブラウザやサポートメニューを呼び出すショートカットキーも搭載している。マウスはチルトホイールを備えた3ボタン式だ。

電源にはACアダプタを採用する(写真=左)。ワイヤレスのキーボードとマウスが付属(写真=右)

LEDバックライト搭載の20型ワイド液晶ディスプレイは1600×900ドット表示

1600×900ドット表示の20型ワイド液晶ディスプレイを内蔵

 20型ワイド液晶ディスプレイは、スーパーファインVX液晶と名付けられたもので、解像度が1600×900ドットのWXGA++、光源がLEDバックライト、画面が光沢タイプだ。1920×1080ドットのフルHD解像度ではないが、フルHD解像度の映像を見ても不自然につぶれたり、解像感の喪失が気になるようなことはなかった。

 液晶ディスプレイの詳細な仕様は公開されていないが、視野角の見え方からしてTNパネルと思われる。左右の視野角が意外と広いので、数人で画面を囲んでWebサイトや動画を見るようなシーンでも、見にくく感じることはないだろう。光沢画面なので映り込みはあるが、それほど気にならないレベルだ。

 天面には、液晶ディスプレイのみの電源ボタン、輝度調整ボタン、PC本体の電源ボタン、ECOボタンを設けている。深夜番組の予約録画など、PC本体の電源は入れたままで、液晶ディスプレイだけを電源オフできるのはよい配慮だ。

 ECOボタンを押すと、あらかじめ設定しておいた内容で省電力モードへとワンタッチで移行できる。省電力モードの内容は、有線LAN/無線LANの無効化、メモリカードスロットの無効化、液晶ディスプレイ輝度などだ。これらは通知領域に常駐している「省電力ユーティリティ」でカスタマイズする。省電力モードへは、付属のリモコンからでも移行できるとなおよかった。

天面には電源などのボタンを配置(写真=左)。省電力モードの設定(画面=右)。本体上部のECOボタンを押すと、ここで設定した内容へとワンタッチで切り替わる

 画面のフレーム上部には、130万画素のWebカメラを内蔵している。このWebカメラを使って、ハンドジェスチャーで対応ソフトを操作することが可能だ。「PointGrap ハンドジェスチャーコントロール」というユーティリティが常駐しており、片手/両手で特定の動きをすることで、ハンドジェスチャー用のメニューなどを操作する。また、手の動きによるマウス操作も可能だ。ハンドジェスチャーをうまく使うには慣れが必要だが、画面から離れた場所でもマウスやキーボードを使わずに、動画の再生コントロールなどを行えるのは便利だろう。

液晶ディスプレイ上部には130万画素のWebカメラを内蔵(写真=左)。Webカメラを利用したハンドジェスチャーで操作できるアプリケーション(画面=中央)。これらのアプリケーションが起動したときに、ハンドジェスチャー機能を自動で有効にする設定も可能だ。ハンドジェスチャーのヘルプはアニメーションになっており、手の動きと操作内容を動画で確認できる(画面=右)

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