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» 2012年08月08日 10時30分 UPDATE

イマドキのイタモノ【夏季休暇特別編】:ベアボーンキット「SZ77R5」で始めるお手軽自作PC (1/4)

暑い夏がやってきた。まとまった自由時間をとれる8月に自作PCをお勧めしないわけにはいかない。この夏はShuttleの「ベアボーンキット」でお手軽自作を始めてみよう。

[石川ひさよし,ITmedia]

“ベアボーンキット”で自作PCを始めるには?

kn_itashuttle_01.jpg Shuttle XPCシリーズ「SZ77R5」は、手軽に組み立てられるキューブPC型のベアボーンキットだ。実売価格は3万円前後となっている

 ベアボーンキットは、PCケースにマザーボードや電源ユニットを組み込んだ状態で販売する形態を指す。自作PCを最初から組むより工数は少なく、PCケースとマザーボード、そして電源ユニットの組み合わせに関して相性の心配もない……ということで、最初の自作PCに挑もうとするユーザーにとって取り組みやすい。一方で、自作PCの上級者にとっても、ベアボーンキットは重宝する“パーツセット”になる。例えば、今回作例として取り上げるShuttle「SZ77R5」は、キューブ型の小さなボディを生かした自作PCのベースとして利用できる。

 この記事では、まず、初めて自作PCに挑むユーザーに「ベアボーンキットから始める自作PC」の紹介に加えて、上級ユーザー向けに、小さなボディで、かつ、強力なパフォーマンスを実装可能なベアボーンキットの“有効度”について検証する予定だ。

 ベアボーンキットは、「半完成キット」とも呼ばれる。自作PCは、PCケースの中に、マザーボード、電源ユニット、CPU、システムメモリ、HDDやSSD、光学ドライブなどのストレージ、そして、必要に応じてグラフィックスカードを組み込むことで完成する。現在、自作PCで使うPCパーツの多くは規格化が進み、かつ、特殊なデザインや機能をもつ“変わった”製品も少ないので、慣れたユーザーなら数分で組み立てることができる。

 ベアボーンキットは、PCケースと電源ユニット、マザーボードを組み込み済みなので、その分、組み立てに要する工程数が少なくなる。特に、自作PCの組み立て作業のでも「やっかい」と感じるユーザーが多い「マザーボードのピンヘッダとフロントインタフェースとの結線」も済んでいる。さらに、意外と手間のかかる「マザーボードをネジでPCケースに固定する」作業も終わっている。手間のかかる作業がここまで終わっていると、あとはCPUとシステムメモリとデータストレージデバイスを組み込むだけなので、プラモデルより短時間で組み立て作業は完了する。自作PCが初めてというユーザーでも、ベアボーンキットをベースに自作を経験すると、「難しそうだし」といった心理的なハードルを乗り越えてくれたりする(ただし、ソフトウェア関連を除く)。

 現在、ベアボーンキットは徐々に数を減らしている。従来から、それほど数多くの製品が登場していたわけではないが、現在、micro ATXフォームファクタに対応したマザーボードをベースにした、ミニタワーやスリムタイプ、さらに、Mini-ITXフォームファクタをベースにしたマイクロタワーやコンパクトPCなどが主流だ。それもマザーボードベンダーがラインアップの1つとして展開していたり、代理店やPCショップが独自ブランドとして用意する場合が多い。その中の1つとなるShuttleは、ベアボーンキットに特化したベンダーだ。同社のベアボーンキット「XPCシリーズ」は、キューブ型というミニタワーPCとコンパクトPCのちょうど中間のポジションに位置する製品だ。

ハイパフォーマンスベアボーンの「Shuttle XPCシリーズ」

 その、XPCシリーズから、今回は、「SZ77R5」を取り上げる。キューブ型ベアボーンという名が表すように、ほとんど立方体に近いデザインで、そのサイズは、216(幅)×332(奥行き)×198(高さ)ミリとコンパクトだ。自作PCの定番であるATXフォームファクタ準拠のミドルタワーPCケースの場合、幅は200ミリ前後と同じだが、高さが400ミリ程度、奥行きも500ミリ程度ある。そのサイズゆえ、ミドルタワーPCケースは、主にデスクの下に設置するが、SZ77R5なら、机上に置いても圧迫感がない。デザインを楽しむ“魅せるPC”としても最適だ。

 PCケースの前面は、ほぼ正方形でヘアライン加工風のデザインだ。5インチオープンベイは1基で、トレイ式光学ドライブで利用できるカバーを装着する。中段には、プッシュ式カバー付きの3.5インチオープンベイを設けるほか、内部にも3.5インチシャドーベイを1基備える。その下に電源ボタンとアクセスLED、最下段にはこれもプッシュ式カバー付きで、2基のUSB 3.0と2基のUSB 2.0、オーディオ入出力端子を利用できるフロントインタフェースを用意している。

 背面側は、左上に電源ユニットを収容し、中央に排気ファンを設置する。右には拡張スロット用のブラケットが並ぶが、このサイズのPCケースでありながら、拡張カードには、ロープロファイルでない通常サイズが2枚まで利用可能だ。下段にあるバックパネルには、映像出力インタフェースとしてDVIとHDMIを用意するほか、2基のUSB 3.0、4基のUSB 2.0、eSATA、有線LAN、オーディオ入出力端子を備える。また、少し離れたところにSPDI/F出力もあり、オーディオの光出力が可能だ。ほか、盗難防止用のケンジントンロックと、シリアルインタフェースを増設する切り抜きも用意する。

kn_itashuttle_03.jpgkn_itashuttle_02.jpg フロントは、最上段が5インチオープンドライブベイ、中段がカバー付き3.5インチオープンベイで、その下に電源ボタンとアクセスLED、最下段にフロントインタフェースユニットを配置する(写真=左)。バックパネルに用意したインタフェース。USB 3.0はフロントとバックパネルの双方から利用できる。また、電源ユニットの下にシリアルインタフェースを増設できる(写真=右)

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