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» 2013年05月10日 14時00分 UPDATE

特集「ついにやってくるギガビット無線LAN」:第3回 802.11acは実際にどれだけ速いか──バッファロー「WZR-1750DHP」パフォーマンスチェック (1/3)

無線LANの新規格「802.11ac」は、実際にどれだけ高速になるのか。第1弾として、理論値最大1300Mbpsのスペックを持つバッファロー「WZR-1750DHP」の機能と実通信速度をじっくりチェックする。

[坪山博貴(撮影:矢野渉),ITmedia]

実パフォーマンスチェック バッファロー「WZR-1750DHP」

photo バッファローの802.11ac対応無線LANルータ「WZR-1750DHP」。今回は11ac通信のためWZR-1750DHPを2台(親機+中継機/イーサネットコンバータを)セットにした「WZR-1750DHP/E」を導入した

 前回まで、次世代無線LAN規格「802.11ac」とは何か、どこがメリットかとする基本技術を解説した。

 今回は「では実際のパフォーマンスはどうか」に迫ろう。802.11ac Draft準拠の製品としてまずはバッファロー「WZR-1750DHP」を取り上げる。バッファローは802.11ac Draft対応の製品(親機)を2モデル投入しているが、このうち本機は理論値最大1300Mbpsの通信速度をサポートする上位モデルとなる。

 冒頭で触れた通り、WZR-1750DHPは5GHz帯の802.11ac Draft準拠(以下単に802.11acと表記)で最大1300Mbps、2.4GHz帯の802.11nで最大450Mbpsでの無線通信を同時に利用できる、いわゆる無線LANルータ/親機だ。テレビ・AV機器などの有線LAN機器を無線LAN対応にするイーサネットコンバータ(子機)に機能を切り替えることも可能で、同仕様の機器を親機と子機として接続設定済みに2台セットのパッケージ(WZR-1750DHP/E)も用意する。ついでに、1台を子機として親機と無線LAN接続し、さらにその子機がアクセスポイントとしても機能することにより、無線LANの利用可能エリアを広げる“無線中継機能”も備えている。

 型番に含まれる「1750」の文字列は1300Mbps+450Mbps、つまり同時通信が可能な5GHz帯と2.4GHzの理論最大通信速度を足したものだ。個人的には若干分かりにくいように思うが、この表記方法は同じく802.11ac対応製品をいち早く発表したNECアクセステクニカの製品でも採用している。802.11n対応製品では5GHz帯か2.4GHz帯いずれかでの理論最大通信速度を製品名・型番に含むことが多かったが、802.11ac対応製品は、これまでより高速だ──ということを何となく伝える目的とともに、5GHz帯と2.4GHz帯でサポートする通信方式が異なり、かつ下位互換におりこれまでの規格も対応するため、このような表記としたのだろう。

 アンテナはボディに内蔵される仕様となり、デザインは802.11ac技術の“一部”を取り入れた「WZR-D1100H」(2012年7月発売)の流れをくむ、ブラック/グレー基調のスッキリとしたものになっている。インジケータの明るさも控えめで、照明を落とした部屋でも過度に悪目立ちすることはなさそうだ。子機との無線LAN接続を容易に行える同社独自機能「AOSS 2」ボタンはしっかり前面に配置されている。

photophoto アンテナを内蔵したつや消しブラック基調のボディを採用する。後面にギガビット対応WANポート1つとLANポート4つ、AP/ワイヤレスブリッジ切り替えスイッチ、簡易NAS機能用のUSB 3.0とUSB 2.0、電源スイッチなどが備わる
photophoto 前面に簡単無線設定機能「AOSS 2」用ボタンと情報表示インジケータがある。スタンドを付け替え、横置き設置も可能だ。底面にはWeb設定ツールの初期パスワード、“AOSS2”設定用のAOSS認証キーなどが記載された「セットアップカード」が収納されている

 ただ、サイズはお世辞にもコンパクトとは言えない。単体写真で見るのとは違い、実物は意外と大柄だ。幅こそ34ミリとスリムだが、高さは212ミリ、奥行きは183ミリもあり、アンテナが内蔵化されたとはいえ、近年の無線LANルータ製品と比べるとやはり大きめである。かつての同社製ハイクラス層向けルータはかなり大型のアンテナを外部に搭載するなどにてパフォーマンス重視の傾向だったが、ともあれこれは本機においても、よくも悪くも変わっていない感じだ。スタンドを付け替えると横置きにもでき、さらに壁掛けにも対応する。

 後面にはWANポート1つとLANポート4つが並び、すべてギガビット対応だ。アクセスポイントとワイヤレスブリッジ(子機/イーサネットコンバータモード)の切り替えスイッチ、ルータ機能のオン/オフボタン、電源、計3つのボタン、さらに2つのUSBポートを持ち、うち1つはUSB 3.0に対応している。余裕のあるボディサイズのおかげか、インタフェース類のレイアウトに無理はなく、USBポートの間隔も十分に空いているので、大きめのコネクタを持つケーブルや比較的大柄なUSBメモリの接続もさほど問題なく対応できるだろう。

photophoto 同じ3ストリーム802.11ac対応の「AtermAtermWG1800HP」とサイズ感を比較。なかなか大きいので設置場所には少し気を付けてほしい
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