基本システムには、開発コード名「Broadwell-U」こと「第5世代Core Uプロセッサ」を採用した。第5世代のCoreは製造に14ナノメートルプロセスルールを採用しており、先代機が搭載していた第4世代Core(Haswell、Haswell Refresh)に比べて、さらに電力効率が向上していることが特徴だ。
直販VOMモデルのCPUは、Core i3-5005U(2.0GHz)、Core i5-5200U(2.2GHz/最大2.7GHz)、Core i7-5500U(2.4GHz/最大3.0GHz)から選択可能だ。いずれもGPUはCPU内蔵グラフィックスのIntel HD Graphics 5500を採用する。メモリ容量は4Gバイトか8Gバイト(いずれもデュアルチャンネル転送対応)を選択でき、オンボードで実装されるため、増設や交換はできない。
データストレージは、PCI Express 2.0 x4接続の高速SSDか、Serial ATA 6Gbps接続のSSDが選べ、容量は128Gバイト、256Gバイト、512Gバイトの3種類が用意されている。先代機はPCI Express接続のSSDしか選べなかったが、よりリーズナブルなSerial ATA 6Gbps SSDも選べるようになった。
プリインストールOSは、64ビット版のWindows 8.1、Windows 8.1 Proのほか、64ビット版Windows 8.1 ProのダウングレードライセンスによるWindows 7 Professional(64ビットまたは32ビット)プリインストールも選択できる。この辺りも企業ユーザーにとっては導入しやすいと言える。
液晶ディスプレイは先代機同様、1920×1080ピクセル(フルHD)表示の13.3型IPS液晶パネルを採用する。今回の評価機はタッチパネル付き(グレア)だが、タッチパネルなし(低反射コート)の構成も選択可能だ。
低消費電力の動作で正面から明るく見えるようバックライトの光の向きを制御する「集光バックライト」も引き続き採用した。屋外でも見やすいよう、従来以上に輝度を高め、VAIO史上で最高輝度を実現したという。
確かに目視でも先代機以上に明るく、色鮮やかな印象があるが、エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」による計測結果も、輝度が501カンデラ/平方メートルと、それを裏付ける結果が出た。色温度は6794K、色域もsRGB面積比102.4%、sRGBカバー率93%と、ノートPCの水準でいえば広色域だ。キャリブレーション補正カーブもきれいな45度の直線に近く、特に補正を必要としない素直な色味と言える。
サウンド機能については、プレゼンテーションでの利用を意識している。先代機と同様、液晶ディスプレイのヒンジ部周辺にステレオスピーカーを内蔵するが、スピーカー部品の変更とボックス構造の見直しによって、音圧を6デシベル上げるとともに、人の声の帯域の聞き取りやすさを向上させている。実際に聞いてみると、VAIO Zほどではないものの、かなりパワフルでナチュラルによい音という印象を受けた。
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