パフォーマンスをギュッと凝縮した万能型ハイエンドミニタワーPC「HP ENVY 750-180jp/CT」の性能を徹底検証仕事から遊びまで(2/3 ページ)

» 2015年10月31日 13時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]

最上位構成に近い評価機でパフォーマンステスト

 今回使用した評価機は、標準構成から各所をカスタマイズしたCTOモデルとなる。ほとんど最上位構成といえる内容で、CPUやグラフィックスカードは最上位、メモリも構成上の最大搭載量を積み、ストレージはSSD+HDD2台の3台構成となっている。

 もちろんCPUクーラーも水冷なので、HP ENVY 750-180jp/CTとして見ると、最上位でないのは光学ドライブやストレージの容量くらいだ。HP ENVY 750-180jp/CTの真のパフォーマンスに限りなく近いスコアが期待できそうだ。

評価機の構成
CPU Core i7-6700K
CPUクーラー 水冷
メモリ DDR4-2133 8Gバイト×4(32Gバイト)
チップセット Intel Z170
グラフィックス GeForce GTX 980 Ti
ストレージ 128Gバイト M.2(PCI Express)、1Tバイト HDD×2
OS Windows 10 64bit版
参考価格 27万4800円(税別)

評価機のシステム 評価機のシステム
ディスクの管理 ディスクの管理
デバイスマネージャの各情報 デバイスマネージャの各情報

 この評価機をベースにパフォーマンスを計測した結果を見ていこう。まずWindowsエクスペリエンスインデックスから。最も低いスコアでも8.35と、軒並み高い値を示している。とくにGeForce GTX 980 Tiを採用するゲーム用グラフィックスは9.9と高い。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値 Windowsエクスペリエンスインデックスの値

 続いてPCMark 8によるテスト。スコアはHomeが4784、Creativeが7101、Workが5432と、どれも高いパフォーマンスを示し、おおよそどの用途でも満遍なくこなせる万能型であることが分かる。Creativeがほかよりも高いのは、やはり今回の評価機が搭載するGeForce GTX 980 Tiの性能が高いためだ。ただし、ほかのグラフィックスカードを搭載したとしても、ベーススペックの高さから、高めのCreativeスコアが出ると考えられる。

PCMark 8 Homeのスコア PCMark 8 Homeのスコア
PCMark 8 Creativeのスコア PCMark 8 Creativeのスコア
PCMark 8 Workのスコア PCMark 8 Workのスコア

 次は、CPU性能を見るCINEBENCH R15だ。CPUスコアは831cb、Single CPUスコアは164cbと、これも高いスコアを示した。Core i7-6700Kというメインストリーム向けCPUでは最上位の製品を搭載しているだけに、CPUパフォーマンス面では十分すぎる値だ。また、ワークステーション用途となるOpenGL性能も、GeForce GTX 980 Tiの性能とあわせ、113.23fpsと、これも高いスコアを記録している。

CrystalDiskMark v5.0.2 CrystalDiskMark v5.0.2

 ストレージ性能はCrystalDiskMark v5.0.2で計測した。デバイスマネージャから確認すると、CドライブはPCI Express接続のM.2 SSDで、Samsung製「MZHPU128HCGM-000H1」を搭載している。XP941シリーズの製品と見られ、スペック上ではPCI Express Gen2 x4接続となる。

 ただし、ソケット側がこれを上回るPCI Express Gen3 x4接続に対応している可能性は十分にあるだろう。なぜなら、Intel Z170シリーズから、チップセット側のPCI ExpressもGen3に対応したためだ。

 さて、スコアはというと、シーケンシャルリードが1124Mバイト/秒、同ライトが460.6Mバイト/秒、4K Q32T1リードが344.5Mバイト/秒、同ライトが141.3Mバイト/秒となった。注意して欲しいのは、シーケンシャルリードは1Gバイト/秒を超える爆速だが、同ライトや4Kのパフォーマンスで見ると、Serial ATA 3.0接続SSDのハイエンドモデルよりもやや遅いところ。とはいえ、使用中に動作のモタつきを感じるようなことは全くなかった。

CrystalDiskMark、Cドライブのスコア

 あわせて、D/Eドライブとして搭載されていた、WD Blue製「WD10EZEX-60M2NA0」のパフォーマンスも確認しておこう。同じ製品なのでDドライブを中心に見ていくと、シーケンシャルリードが194.9Mバイト/秒、同ライトが182.8Mバイト/秒、4K Q32T1リードは2.07Mバイト/秒、同ライトは2.009Mバイト/秒だった。CドライブのSSDとの転送速度さは当然だが、HDDとしては標準的な速度だ。一応、Intel Z170のSerial ATAポートに接続されているため、2台以上を用いれば、RAIDも構築可能と考えられる。

CrystalDiskMark、Dドライブのスコア
CrystalDiskMark、Eドライブのスコア

 ではグラフィック性能を見ていこう。まずは3DMarkから。Fire Strikeのスコアは13938 3DMarksで、当然、3Dゲームでも高いパフォーマンスが期待できる値だ。GPU自体はリファレンスクーラーであり定格動作であるものの、これだけのパフォーマンスが出れば、ゲームプレイにおける不満はほとんどない。

3DMark 3DMarkのスコア
3DMark各プリセットのスコア
Fire Strike Ultra 4001
Fire Strike Extreme 7387
Fire Strike 13938
Sky Diver 31715
Cloud Gate 31288
Ice Storm Extreme 171363
Ice Storm Unlimited 177354
Ice Storm Performance 179014

 続いて、ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマークだ。設定はDirectX 11の最高品質とし、解像度側を切り替えて計測した。スコアは1920×1080ドットで15000ポイントとなり、フレームレートも100fpsを大きく上回っている。そして3840×2160ドットのいわゆる4Kディスプレイに出力しても、4668ポイントの「快適」という評価で、フレームレートも35.998fpsを記録し、実際に画面を見ていてもスムーズだ。

ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークのスコア
FFXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマークのスコア
解像度 スコア Average_FPS
1280×720ドット 19463 166.899
1600×900ドット 17502 138.473
1920×1080ドット 15000 115.257
2560×1440ドット 9408 72.210
3840×2160ドット 4668 35.998

 ベンチマークの最後はGrand Theft Auto Vだ。こちらはGeForce GTX 980 Tiで利用可能なNVIDIA TXAAとPCSSを有効化し、ほかは設定可能な項目を最大に引き上げ、ビルトインベンチマークでテストした。結果は、1920×1080ドットで64.089fpsを記録しており、最高画質設定でもこのあたりの解像度ならストレスなくプレイできる。4Kとなると30fpsを下回るのでやや厳しいが、2560×1440ドットのWQHD液晶あたりなら、多少フレームレート低下が見られるものの、まずまず快適なので、この解像度では画質設定を若干引き下げることで対応できそうだ。

Grand Theft Auto Vのスコア
解像度 Average_FPS
1280×720ドット 84.621
1600×900ドット 73.065
1920×1080ドット 64.089
2560×1440ドット 45.412
3840×2160ドット 23.144

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