ココが「○」 |
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・モバイルも視野に入るスリム&軽量デザイン |
・最新CPU「Kaby Lake」採用 |
・高いCPU性能 |
・約半日駆動のスタミナバッテリー |
ココが「×」 |
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・有線LAN端子がない |
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15型のノートPCは、その大きさゆえに「デスクトップPCの代替」として自宅あるいはオフィスでメインPCとして使われることが多い。普段使いのPCとなると、性能やコストはもちろんだが、目に入る時間が長いだけに、デザインにもこだわりたい。
日本HPの「HP ENVY 15-as100(以下「as100」)は、このあたりをうまくまとめ上げている。as100には、搭載するメインメモリの容量が異なる2モデルが用意されているが、今回は8GBモデルの「15-as102TU」をレビューする。
最初にas100のデザインについて触れたいと思う。
HPのノートPCといえば、「HP Spectre」シリーズがプレミアムデザインを前面に打ち出している(参考記事)。しかし、ここ数年はこの製品のようなスタンダードノートPCでもデザインを重視している。
その流れの中で、今回のas100では“プレミアム”を打ち出してきた。これまでのENVYシリーズの15型モデルと比較してよりスリムに、よりシックな仕上がりとなっているのだ。
スリムさも目を見張る。as100のスペック上の最薄部は18mm。これ自体は過去のENVY 15でも実現していたが、as100は最厚部も19.5mmに抑えて全体的なスリム化を実現した。数値的な厚みを見ると「ほぼフラット」という印象だ。
ボディーの形状は本体先端をシャープに薄く仕上げた、いわゆる「くさび形」だ。ただし、HPはここを「最薄部」とはしていない。エッジは比較的シャープに付いているが、適度に角を取ってあるので、「手に当たって痛い」といった心配はない。
ボディーのカラーリングは、液晶ベゼル部分がブラックで、他はマットな(光沢のない)シルバーとなる。従来のHP ENVY 15シリーズはキーボード部分もブラックだったこともあり、よりシックさを増したように感じられるのだろう。
さて、先ほども触れたように、as100は数値的にはフラットだ。平らなノートPCは、キーを打つ時の手首の角度もそうなりがちで、それがマイナス評価のポイントになる傾向にある。しかし、as100は「リフトアップヒンジ」によってこのマイナス点を解決している。
液晶天板の底部がへの字に曲がっており、天板を開くとこの底部が本体を持ち上げる脚となり、キーボード面に適度な傾斜を生むのだ。これによって、タイピング時の手首への負担を減らすことができる。また、本体底面と机との間にスペースが生まれることによって、大げさなゴム脚なしに、底面の吸気口に外気を導入できるというメリットも生んでいる。
HPのプレミアムデザインのノートPCは、ヒンジ部の意匠にも注目したい。Spectreシリーズでは、ヒンジのカラーにブロンズゴールドを用いてプレミア感を演出した。それに対して、as100では同じ部位のカラーにクロームシルバーを採用している。「Spectreのゴールド」に対する「ENVYのシルバー」といった対比ができるだろう。
また、この部分にある「ENVY」ロゴもデザイン上のアクセントとなっている。ただし、液晶天板を開くとこの部分は底面になってしまう。「開け閉めを繰り返すと傷が付くのではないか?」と心配してしまうが、ヒンジの左右に目立たないゴム脚を設けているため、傷付くことは避けられるだろう。
一方で、リフトアップ・ヒンジの全てが良いというわけでもない。as100の排気口は、本体後部に搭載されている。その排気が、リフトアップしたヒンジによって遮られてしまうのだ。隙間は十分にあるため、冷却面では問題はないが、このヒンジが排気口から出てくるファンの音を反射している印象もある。気になるほどの大きな音ではないのだが、ハッキリと聞こえることは間違いない。
本体重量は約2.08kgだ。13型クラスが1kg前後であることからすると、さすがに重めではあるが、ひと昔前の15型クラスが3kg前後だったことからすれば、十分に軽くなったといえる。家屋内・社屋内での持ち運びにおける負担はずいぶんと軽くなるはずだ。
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