VR向けとして注目を集めたのはGeForce 10シリーズだけではない。6月29日に税込み3万円台で登場したAMDのGPU「Radeon RX 480」も、8GBメモリとPolarisアーキテクチャの採用で話題を集めていた。同社の新世代モデルとしては珍しく、初回から潤沢に出回ったことから「まさかの潤沢」「奇跡の順風満帆」といったコメントが聞かれた。
BUY MORE秋葉原本店は「メモリ容量が大きいこともあり、価格帯が近いGTX 1060よりもVR目的で選ばれることが多い印象ですね。割安にVR環境を構築したいという人にはいい選択肢だと思います」と評価していた。なお、RX 480はCrossFireXを構築するとGTX 1080をも超えるパフォーマンスを発揮するという触れ込みもあったが、複数枚買いのブームは見られなかった。
Polarisアーキテクチャの下位ラインアップは8月前半に立て続けに登場。「Radeon RX 470」搭載カードが税込み2万6000円弱〜3万5000円前後、「Radeon RX 460」カードが同1万4000円弱〜2万円弱だった。このクラスはVRとは無関係で、ゲーム向けやマルチメディア環境の強化を目的で購入する人が多い。TSUKUMO eX.は「コストパフォーマンスが高く、新世代では価格帯がGeForceと被らないところもあって、順調に売れています」と話していた。
GeForce 10シリーズのコスパモデルとしては、10月末に「GeForce GTX 1050/1050Ti」搭載カードが売り出されている。GTX 1050モデルは税込み1万5000円前後、GTX 1050 Tiカードは同2万円前後だ。GTX 1050 Tiの多くは補助電源なしで動くということで、「GTX 750 Tiカードからの乗り換え需要を喚起するでしょう」(TSUKUMO eX.)と当初から評価されていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.