G-Tuneに重箱サイズの超小型ゲーミングマシンが登場!! 「NEXTGEAR-C」徹底レビュー容積1.97L!?(3/3 ページ)

» 2017年10月20日 18時33分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]
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「G-Tune NEXTGEAR-C」はなぜ生まれたのか――担当者にインタビュー

 G-Tuneに加わった新モデル「NEXTGEAR-C」はどのような背景から生まれたのか。おなじみ「G-Tune」のマーケティングを担当する安田氏に聞いてみた。

―― NEXTGEAR-Cの開発背景を教えてください。

安田 日本ではまだ普及期ですが、自分のPCをイベントに持ち込んでゲームを行うLANパーティスタイルや、VRのデモなど外出先で高いGPU性能を求められるケースで、持ち運びの容易な小型の高性能PCが欲しいという声を多く頂いていたのが一番のきっかけです。

 開発パートナーと長期に協議を行い、ようやく製品化できたものなので、今後もこのジャンルを継続的に開発、訴求していきたいと思っています。また、今回開発した製品は、他のプラットフォーム(薄型オールインワンPC)にも一定転用できると考えていますので、そちらもご期待ください。

―― デザインコンセプトや、デザイン面で気を遣った部分は?

安田 使用時にデスクの上に設置することを想定したコンパクトなケースなので、ディスプレイの前に設置するパターンが考えられます。このため、ゲームプレイ時などに集中を乱さないよう、できるだけシンプルなデザインにしました。

 外装はアルミ製で、その加工におけるエッジ処理はさまざまな視点から安全性を維持させるための工夫をしています。さらに、デスクに置いた際にアルミボディがデスクに接触して排熱を阻害しないようにゴム足を埋め込みました。

アルミ外装のコンパクトなケースにゲーミング性能を詰め込んだNEXTGEAR-C

―― 開発にあたって苦労したのはどこですか?

安田 機能と性能を維持した上でボディーサイズを小型化することは色々な面で難易度が高いです。「ゲーミングPC」を掲げるために信頼性を維持しつつ、最大限のパフォーマンスを確保する点が一番苦労しました。

 高性能なGPUを載せたコンパクトデスクトップPCの企画は数年前から社内で協議されてきましたが、性能や騒音、サイズのバランスが難しく、評価は行ったものの販売に至らなかったモデルも存在します。

 例えば、CPUとGPUという2つの高い熱源が近くに存在するため、1つ前の世代では同等性能を維持するためにはサイズを大きくする必要があり、サイズを維持するためには性能を低くしなければならないという矛盾を解消できませんでした。GeForce GTX 1060のリリースにより、このサイズでもVR用途にも耐えるものが可能になった、というのが今回最終製品化できた一番の理由です。

CPU(写真=左)とGPU(写真=右)が実装されたPCBはサンドイッチ構造で排熱を分散している

 内部のPCBはサンドイッチ構造となっておりますが、熱を分散させるためにファン、フレーム+熱伝導性の高いパーツを組み合わせることで熱伝導性を高めています。最終的にはCPUとGPUのどちらかが100%で稼働している際でも、もう片方がその影響を受けるということは発生しない設計になっています。

省スペースなゲーミングPCが欲しいユーザーに

 マウスコンピューターの直販ページでの販売価格は15万9800円(税別)だ。超小型という付加価値を考えれば十分リーズナブル。ゲーミングマシンとしてのパフォーマンスも上々で、USB 3.0 Type-Cやカードリーダーの装備などインタフェースも充実している。ゲーミングはもちろん、幅広い用途で活躍するはずだ。

 自宅に大きなPCは置けないというユーザー、イベントやデモ用に移動や設置が楽にできる省スペースPCが欲しいと考えているユーザーには大いに魅力的な選択肢だろう。

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