6年ぶりの新ScanSnap「iX1500」 タッチパネル搭載のフルモデルチェンジフラグシップ

» 2018年10月02日 15時26分 公開
[井上輝一ITmedia]

 PFUは10月2日、ドキュメントスキャナー「ScanSnap」シリーズの6年ぶりとなる新製品「iX1500」を発表した。タッチパネルを搭載し、設定をカスタマイズしたアイコンを登録することでワンタッチでさまざまなスキャン方法やサービス連携を実現する。本日から受注を開始し、10月12日に発売する。価格はオープンで、PFUのオンラインショップでの価格は4万8000円(税別)。年間30万台以上の販売を目指す。

「ScanSnap」シリーズの6年ぶりとなる新製品「iX1500」

 前モデルの「iX500」(2012年11月発売)が黒を基調にしたデザインだったのに対し、iX1500は白や曲線のデザインとし、オフィスだけでなく、家庭のリビングにも置けるようなデザインを目指した。

iX1500前面
背面

タッチパネル対応 PCレスでDropboxなどクラウドへ自動アップロードも

 タッチパネルの大きさは4.3型で、「名詞を管理」「家計の支出を管理(レシートスキャン)」など20種類以上のデフォルトボタンの他、カラー設定や解像度など、主要な読み取り設定もタッチパネルのみで行える。ボタンアイコンの色は8色選択でき、少人数のチームで1台を共有するといった使い方も想定している。

原稿台となるふたを開くとタッチパネルが出てくる
タッチパネルの画面

 複数人での利用を想定するため、iX15001台の購入につき4ユーザーライセンスを添付する。また、1アカウントにつき5台までのPCやスマートフォンといったデバイスを接続できる。

4ユーザーライセンスと、アカウント当たり5台までの接続

 無線接続はWi-Fiの2.4GHz帯と5GHz帯(IEEE802.11a/b/g/n/ac)に対応。5GHz帯対応により、電波干渉に強くなったことをアピールする。

 Wi-Fi接続では、Wi-Fiルーターを介したPCやスマートフォンとの接続の他、iX1500自体がアクセスポイントとなってPCやスマートフォンと直接接続することもできる。

 Wi-Fi接続の他、USB接続にももちろん対応。Wi-Fi接続でのスキャン開始までの起動時間は約5.4秒、USB接続での起動時間は約2.9秒と、それぞれ前モデルから約3倍、約2倍の起動高速化を実現した。

高速起動を実現

 他社サービスと連携する、PFUの「ScanSnap Cloud」サービスを利用することで、PCレスでも直接クラウドサービスへ書類データを保存できる。対応するサービスは、「MFクラウド」「Eight」「Dropbox」「box」「Evernote」「Google ドライブ」「OneDrive」「Google フォト」など。

PCレスでさまざまなクラウドサービスへつながる

自動ファイル名生成や修正アシスト ファイル形式によらない全文検索

 また、PCのクライアントソフトとして新たに「ScanSnap Home」(Windows/Mac対応)を開発。スキャナーの設定や原稿自動読み取り、コンテンツ管理などを一元して担う。

従来複数のソフトを使って提供していたサービスを、「ScanSnap Home」で一元化

 取り込んだ原稿や名刺などをOCRで読み取り、自動でファイル名を生成する機能を持つ。ファイル名の命名規則も柔軟に変更できる。例えば領収書を取り込んだデータの自動ファイル名が「20181002_領収書」となっていた場合、一度「20181002_領収書_(記載された金額)」に手動で名前を変更すると、その命名規則が後のスキャンに反映される。

 取り込みデータの修正アシスト機能では、OCRで間違った漢字変換をしてしまっていたときにユーザーが修正することで、修正内容をScanSnap Homeが学習し、これから取り込むデータの他にも、過去14日間の誤認識も自動修正する。

 また、保存形式がPDFであってもJPEGであっても、ScanSnap Homeは書類の全データを保持するため、後から全文検索が可能。書類データに対し、原稿種別やタグ情報を自動付与するため、これらの分類から簡単に書類を見つけることもできるという。

スキャナー性能も着実に進化

 スキャン性能も、前モデルから着実に進化している。自動解像モード、ノーマル、ファイン、スーパーファインでは、A4縦原稿で、片面・両面ともに30枚/分(一度のスキャンで両面を読み取れるため、両面であれば60面)、エクセレントで片面・両面8枚/分(両面であれば16面)の速度でスキャンできる。前モデルから20%の速度向上を実現した。

 名刺やレシート用のガイドの標準添付や、吐き出した原稿を受け止めるスタッカーをワンアクションで引き出せるようにするなど、快適な操作を追求した。

ワンアクションで引き出せるスタッカー

 スキャナーのセンサー汚れを自動で検知。汚れによる再スキャンの手間を未然に防げるとする。また、センサーに汚れがあるとスキャン時に原稿画像に縦線が入ってしまうことがあるが、ソフトウェア処理で縦筋を自動処理して目立たなくする機能もある。

汚れからくる縦筋を、自動処理で目立たなくする機能も

 本体サイズは292(幅)×161(奥行き)×152(高さ)mm。重量は3.4kg。

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2024年04月26日 更新
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