先述の通り、U2421HE/U2721DEのUSB Type-C端子は映像入力と電源出力にも対応している。
映像入力はDisplayPort Alternate Mode(DP Alt Mode)で受け付ける。電源出力はUSB Power Delivery(USB PD)規格に準拠しており、最大出力は65W(20V/3.25A)となっている。接続するPCのUSB Type-C端子がDP Alt ModeとUSB PDの両方に対応していれば、全ての接続をケーブル1本でまかなえる。
……のだが、残念ながらUSB Type-C端子を搭載する全てのPCがDP Alt ModeとUSB PDの両方に対応しているわけではない。USB Type-C端子を備えるPCでも、仕様によってはケーブル1本で接続できない場合がある。今後PC(特にノートPC)の購入を検討する際には、ぜひUSB Type-C端子の“仕様”を意識するようにしたい。
また、USB Type-Cで接続する場合はケーブルにも注意が必要だ。U2421HE/U2721DEにはUSB Type-Cケーブルが1本付属しているが、市販のUSB Type-Cケーブルを使いたい場合はUSB 3.0(USB 3.1/3.2 Gen 1)以上に準拠していて、USB PD給電に対応するものを用意しよう。
U2421HE/U2721DEには、DisplayPort出力端子も備えている。これはDisplayPortの「デイジーチェーン(数珠つなぎ)接続」をするためのもので、接続するPCのGPU(グラフィックスカード)がサポートしていれば利用できる。
2台以上のDisplayPort対応ディスプレイをつなぐ場合、デイジーチェーンを利用できれば配線をスッキリとさせることができる。USB Type-Cケーブルでつなげることができれば、よりスッキリするはずだ。
ただし、U2421HE/U2721DEのDisplayPort出力を利用するには、ディスプレイの「MST(マルチストリームトランスポート)」を有効化しなければならない場合がある。無効化されている場合、出力先のディスプレイで映像が表示されない場合があるので注意しよう。
また、デイジーチェーン接続は、GPUの仕様やディスプレイの台数、接続順序によって制約が出る場合がある。今回、筆者はIntelのCPU内蔵GPU(HD Graphics 620)で「PC本体→U2421HE→U2721DE」という順序で接続したが、U2721DEでは規定の解像度(WQHD)では出力できず、解像度をある程度低くせざるを得なかった。
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