2009年夏モデル発表――“鉄壁”ドコモの強さと課題神尾寿のMobile+Views(1/3 ページ)

» 2009年05月21日 15時18分 公開
[神尾寿,ITmedia]

 5月19日、NTTドコモが2009年夏モデルとなる合計18機種を発表した。

 詳しくはニュース記事に譲るが、今回の新機種発表は2008年の冬商戦からスタートした4シリーズ化の第2弾となるもの。国内初のAndroid採用モデル「HT-03A」や、映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」連動の企画モデル「ヱヴァンゲリオンケータイ」を投入するなど、注目度の高いものだった。

 キャリアの支持率とも言える解約率を0.5%まで抑え、業界最大シェアを持ちながら鉄壁の守りを固めるドコモ。その2009年夏モデルでの姿勢や戦略はどのようなものか。今回のMobile+Viewsでは、それらについて考える。

Photo PRIMEシリーズ6機種。左から「F-09A」「L-06A」「N-06A」「N-07A」「P-07A」「SH-06A」
Photo STYLEシリーズ6機種。左から「F-08A」「L-04A」「N-08A」「P-08A」「P-10A」「SH-05A」
Photo 左からSMARTシリーズの「N-09A」「P-09A」、PROシリーズの「SH-07A」「T-01A」「HT-03A」
Photo 「ヱヴァンゲリオン新劇場版:破」のためにデザインされた「SH-06A NERV」

4シリーズ化を生かした全方位ラインアップ

 周知のとおり、ドコモは昨年の冬商戦から90x/70xの2シリーズ制を廃止。ハイエンドグレードとスタンダードグレードというヒエラルキー型ではなく、ターゲットとするユーザー層やニーズに合わせて各モデルを分散配置するクラスター型のラインナップを構築している。今期はこの4シリーズに、企画モデルを含めて18機種を配置した。

 まず全体的なラインアップの状況だが、初の4シリーズ構成となった昨年冬商戦では、各製品にやや90x/70xシリーズの残滓が残っていたものが、今期ではそれらが薄まり、各シリーズのコンセプトに“ピタリとはまる”内容になっていた。

 各モデルの重複感もほとんどなくなり、「1人1人のお客様の声に応えた」(NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏)という言葉どおりの全方位ラインアップになっている。少し言葉は悪いが、その構成はまるでショットガンのようであり、ユーザーは4シリーズ内のいずれかのモデルで納得できるようになっている。キャリアとしての資金力が豊富で、既存ユーザー数が多いドコモならではの布陣だろう。

 個々のシリーズで見ると、夏商戦に向けてということもあり、STYLEシリーズの充実度が高かった。多くの機種が“さりげなく防水対応”したことが特色で、機能的な派手さはないが、手堅く売れるラインナップになっている。

 このSTYLEシリーズの中でも筆者が注目したのが、富士通製の「F-08A」とNEC製の「N-08A」だ。前者は防水とヘルスケア機能を中心とした“生活中心”のコンセプトであり、すっきりとしたデザインが好ましい。また富士通はUIデザインが優れているのも特長であり、STYLEシリーズのターゲット層に最適な1台に仕上がっている。

Photo 富士通製の防水モデル「F-08A」と、BTO方式に対応したNEC製の「N-08A」

 一方、後者のN-08Aはかつてのiμシリーズの系譜に連なるNECのスリム端末だが、とりわけ注目なのはBTO方式に対応したWeb限定モデルの存在だろう。これはユーザーが好みのデザインで注文すると、約3週間ほどでカスタマイズされたモデルが手元にとどくというもの。

 「N-08A(のWeb限定モデル)はBTO方式のトライアルとなるもの。将来的にはデザイン以外のカスタムメイドも考えられます。また、(デザインということでは)レーザー刻印サービスなども考えたいですね」(説明員)

 携帯電話市場が買い換え中心になれば、PCやクルマのように“少し待ってでも、自分が納得できる仕様のモデルが欲しい”というユーザー層が増えてくる。今回はSTYLEシリーズでデザインのみのカスタマイズ対応だが、PRIMEシリーズやPROシリーズで、ハードウェア構成やプリインストールソフトを選べるBTOも需要があるだろう。

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