Microsoftは「Windows Mobile」と「Windows Phone」の溝を埋められるか

» 2010年02月19日 17時47分 公開
[Nicholas Kolakowski,eWEEK]
eWEEK

 Windows Mobile 6.xが「Windows Phone Classic」というブランド名に変更されるのではないかとのうわさに対し、米Microsoftではそのような予定はないと否定している。一方、オンラインコミュニティーの間では、同社の新しい「Windows Phone 7 Series」に対して、既存のWindows Mobileアプリとの下位互換性をめぐる疑問が持ち上がっている。

 「Istartedsomething」ブログでロング・ゼング氏は2月16日、「Windows Mobile 6.5は、Windows Phone Classicというブランドに変更される。また、同OS搭載デバイスはWindows Phones Classic Seriesという名前になるだろう」と記している。同氏によると、Microsoftの担当者への取材でブランド変更のことを知ったという。

 Microsoftはゼング氏に対してこの事実を認めたようだが、ブランド変更に関する米eWEEKからの度重なる問い合わせには回答を拒んでいる。Microsoft広報担当者は2月18日の発表文で「Windows Mobile 6.5のブランド変更について発表するものは何もない」と述べている。

 Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは、2月15日のWindows Phone 7 Series発表の際に、Windows Mobile 6.5も引き続きサポートするという方針を示唆した。しかしこの発表以降、Windows Phone 7 SeriesではMobile 6.5用アプリケーションがサポートされるのかという不安が開発者の間で持ち上がった。この疑問をめぐる議論は、3月までは憶測にとどまることになりそうだ。Microsoftは3月に開催する「MIX 10」カンファレンスで、Windows Phone 7 Seriesに関するさらに詳しい情報を明らかにする予定だ。

 2月18日には、Windows Phone 7の開発ドキュメントからリークしたとされる情報が「WMPoweruser」ブログに掲載された。その記事によると、Windows Phone 7 Series用ソフトウェアは、Silverlight、XNA、.NET Compact Framework上に構築されるという。

 しかしアナリストらによると、Mobile 6.5ベースとWindows Phone 7ベースのデバイスおよびソフトウェアの間の溝は、一部の開発者にとっては乗り越えられないものかもしれないという。

 米J. Gold Associatesのアナリスト、ジャック・ゴールド氏は、2月15日付の調査メモに「今回の変更で、Microsoftは既存の企業ユーザーベースから敬遠されるだろう。企業がこの新プラットフォームを活用するには、アプリを設計し直したり、配備し直したりしなければならないからだ」と記している。「Microsoftは多数の企業がそのような移行やアップグレードを行ってくれると期待することはできないだろう。大半の企業は従来版のWinMo(Windows Mobile)を使い続ける可能性が高そうだ(特に、Symbolなどの堅固なデバイスを使っている企業や、簡単に移植できないアプリを使っている企業の場合は)」

 Windows Phone 7 Seriesは、Xbox LiveとZuneソフトウェアを統合しているのに加え、モバイルアプリケーションとWebのコンテンツを集約した一連の「ハブ」を備える。これらのハブは「People」「Pictures」「Games」「Office」「Music & Video」「Marketplace」の6つだ。

 Microsoftの記者会見の後で同社幹部がeWEEKに語ったところによると、Windows Phone 7 Series向けのモバイルアプリマーケットプレイスは、同OS搭載端末が登場する前に立ち上げられる予定だという。Microsoftの現在のMarketplace for Mobileには、米国市場のMobile 6.x搭載スマートフォン向けに718本のモバイルアプリケーションが登録されているが、AppleのApp Storeに登録されたアプリケーションの数(10万本以上)と比べると、その数はわずかだ。

 この数週間、Windows Phone 7 Seriesの発表準備に追われてきたMicrosoftだが、同社はMobile 6.5のアップデート「Mobile 6.5.3」もリリースした。同OSはSony Ericssonのスマートフォン「Aspen」に採用された

企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月08日 更新
  1. NHK受信料パトカー・消防車から徴収問題、猛反発を受け「検討を進めていく」と会長 (2026年08月07日)
  2. ドコモが念願の増収増益に好転 「ドコモMAX」好調も後押し、今後は“ロイヤルユーザー”を重視 (2026年08月06日)
  3. まだ「つながりにくい」声ある“ドコモ通信品質問題”の現在地 前田社長が明かす「道半ば」の詳細解説 (2026年08月06日)
  4. 楽天モバイルのローミングは「予定通り9月末に終了」 ただし「ルーラル限定で継続」の可能性も (2026年08月07日)
  5. なぜ? カーナビが「NHK受信料」対象になるワケ 課金されるケースと徴収を免れる方法 (2025年04月15日)
  6. 「NHK受信料の値上げは検討していない」――会長が明言 スクランブル化を求める声絶えず (2026年08月07日)
  7. KDDIが値上げしても解約率が低下した理由 au、UQ mobile、povoを循環させ「脱・販促費競争」へ (2026年08月07日)
  8. 元グループ会社が「ドコモの銀行」になった不満を吸収? SBI新生銀行が「SBIの銀行」として最大5.2万円のキャッシュバックキャンペーンを開催 (2026年08月05日)
  9. 東海道・山陽・九州新幹線の「EXサービス」に複数のサービス改訂 「ご利用票」のスマホ表示などを9月から順次開始 (2026年08月06日)
  10. スマホの「エアコン冷却」がダメなワケ 猛暑日にやりがちな“水没”の危険性と正しい冷やし方 (2026年08月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー