スマホで“高速通信のサクサク感”を実感できるキャリアは――MM総研調べ調査リポート

» 2011年11月30日 10時00分 公開
[ITmedia]

 MM総研が全国の11エリアで行ったモバイル高速通信サービスの速度調査結果を発表した。

 今回、MM総研は各キャリアのスマートフォンやタブレット端末を使って通信速度を計測。比較は(1)ソフトバンクとauのiPhone 4Sの速度(2)LTEとWiMAXの速度(3)NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの3Gの速度 の3パターンで行っており、11拠点(東京5拠点、神奈川2拠点、大阪1拠点、名古屋1拠点、北海道1拠点)の計測結果を比べている。

iPhone 4S対決はソフトバンクモバイル版に軍配

 つながりやすさをウリにするau版のiPhone 4S(下り最大3.1Mbps/上り最大1.8Mbps)と、通信速度の理論値で上回るソフトバンクモバイル版のiPhone 4S(下り最大14.4Mbps/上り最大5.7Mbps)の平均速度を比べると、ソフトバンクモバイル版の平均速度が昼夜を問わず、上りも下りもau版を上回った。

 全国平均でau版iPhone 4Sの下りの速度がソフトバンクモバイル版の半分程度にとどまっており、エリア別でも神奈川と名古屋でau版の平均速度がソフトバンクモバイル版の3分の1程度となるなど苦戦している。

Photo au版とソフトバンクモバイル版のiPhone速度比較。理論値で上回るソフトバンクモバイル版iPhone 4Sに軍配が上がった

LTEとWiMAXの対決は

 スマートデバイスを使って計測したXi(下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbps)とWiMAX(下り最大40Mbps/上り最大10Mbps)の速度比較では、Xiに軍配が上がった。

 計測には、ドコモのタブレット端末「ARROWS Tab LTE F-01D」(Xi)とauのスマートフォン「EVO 3D ISW12HT」(WiMAX)を採用。昼夜の上り下りのすべてにおいてXiの平均速度がWiMAXを上回った。エリア別でも昼の上りの2拠点、夜間の下り/上りの2拠点でWiMAXが上回った以外はLTEのほうが高速だったという。なお、拠点によってはLTE、WiMAXともに下り10Mbpsレベルの速度がでるところもあり、そのポテンシャルが実証できたとしている。

Photo スマートデバイスで計測した次世代高速通信は、LTEがWiMAXを上回る結果となった

4キャリアの3G速度対決、イーモバイルがトップに

 NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルのスマートフォンを使って計測した3Gの速度比較では、イー・モバイルの平均速度がトップとなった。昼の上り以外のすべてでトップとなるなど健闘している。

 エリア別では、昼の下りはソフトバンクモバイルとイー・モバイルが5拠点、auが1拠点で最速となり、上りはauが5拠点、イー・モバイルが4拠点、ソフトバンクが2拠点で最速を記録。夜間の下りはイー・モバイルが8拠点、ソフトバンクモバイルが2拠点、auが1拠点で、上りはイー・モバイルが6拠点、auが3拠点、ソフトバンクモバイルが2拠点で最速となった。

Photo 4キャリアの3Gの速度比較。昼の上り以外でイー・モバイルがトップとなった
Photo それぞれの計測に使われた端末と通信規格の理論値

 この調査は2011年11月18日から24日にかけて、東京5拠点、神奈川2拠点、大阪1拠点、名古屋1拠点、北海道1拠点の全11拠点で実施した計測結果をまとめたもの。計測には「Broadband Networking Report Speed Test 画像読込み版」サイトを利用し、1カ所につき12時〜17時の昼間と17時〜22時の夜間の2回計測している。

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