「新しい家具を買いたい、でも部屋に入るか分からない」――。サカタインクスが、こんな悩みをiPadで解決するソリューション「3D プランナー for iPad(仮称)」を開発した。
3D プランナー for iPadは、同社が開発した“写真から空間認識を行う技術”を利用したソリューション。iPadで部屋を撮影すると、その画像データを介して空間が自動で認識される。アプリ内に格納された家具データを読み込むことで、部屋の中に実際に家具を配置しているかのようなシミュレーションが可能になる。
同社によると、これまで家具のレイアウトで試されてきたARとマーカーを利用した手法では、マーカーを用意する手間がかかるほか、高い精度での表示や位置決めが難しいなどの課題があったという。3D プランナー for iPadは、3DやARの知識を必要とせず、容易に導入できるとしている。
今後は、配置した家具の実物をチェックできるショウルームを検索してナビゲーションする機能、商品の詳細ページやECサイトに誘導する機能、シミュレーション履歴から利用者の嗜好を分析し、家具や家電製品をレコメンドする機能などを実装する予定だ。
同社はこのプラットフォームについて、家具店や家電流通企業の利用を想定しており、提携企業には基本無料で解放することを検討している。今後は、ユーザーが冷蔵庫、テレビなどの家電製品や、ソファ、シェルフなどの家具、カーテン、ラグなどのホームファッションを購入する際に、すべて3D プランナー for iPad上で検討できるようなプラットフォームづくりを目指すという。
なお、サカタインクスは同ソリューションを、6月20日から東京ビッグサイトで開催される「第20回 3D&バーチャル リアリティ展(IVR)」で披露し、パートナーを募る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.