携帯電話のベンダー別シェア、シャープがトップ5圏外に――第2四半期の国内携帯出荷調査リポート

» 2012年09月12日 15時21分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanが9月12日、2012年第2四半期(4〜6月)の国内携帯電話出荷台数を発表した。出荷台数はチップセットの供給不足などから4四半期ぶりにマイナス成長となり、ベンダー別シェアではシャープがトップ5圏外に転落した。

 出荷台数は前年同期比4.2%減の788万台。主要部品の供給不足から新型スマートフォンの出荷台数が伸び悩んだことや、新型iPhoneの登場待ちによる買い控えなどが影響し、4四半期ぶりのマイナス成長となった。同四半期の総出荷台数に対するスマートフォンの比率は65.3%で、ほぼ横ばいで推移している。

 ベンダー別シェアは18.8%のアップルがトップとなり、富士通(14.5%)、京セラ(11.9%)、Samsung(11.3%)、ソニーモバイル(10.3)が続いた。第1四半期3位のシャープ、4位のパナソニック モバイルコミュニケーションズはトップ5圏外に転落した。

Photo 第2四半期の国内携帯電話出荷台数のベンダー別シェア

 アップルは新型iPhoneの登場待ちに伴う買い控えなどの影響で、前四半期に比べて出荷台数は減少したものの、安定した販売台数を維持したことから2四半期ぶりに首位の座を奪い返した。前回首位の富士通は、NTTドコモとau向けに提供するスマートフォン「ARROWSシリーズ」の販売が好調に推移しているものの、アップルにかなわず順位を1つ落としている。3位には、スマートフォンに加え、低価格フィーチャーフォンを継続的に出荷している京セラがランクインした。

 なお、出荷台数が落ち込んだ理由についてシャープは、「主要デバイスの供給不足でニーズに応じた数の端末を作れなかったこととグローバルメーカーの参入による競争激化」(広報)を挙げている。

 今後の見通しについてIDC Japanシニアアナリストの木村融人氏は、スマートフォンの需要は好調を維持する可能性が高いが、半導体などの供給不足からハイエンド端末の出荷が一時的に抑制される可能性があり、次世代iPhoneについても同じことがいえる」と分析している。

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