スマホ前提時代、スマート文具の役割はどうなる?:スマート文具サミット(2/2 ページ)
最近話題のスマートフォン連係文具や文具業界の未来について語る座談会の第2回。ショットノートなど、現状のスマート文具はどのような用途に向いているかなどの話が飛び出しました。
座談会に参加した皆さんは、ショットノートなどの製品を使わなくても普段使いのノートやドキュメントスキャナを使って紙を電子化するという行為には慣れている様子。しかし一方で、「こういう場面では“使える!”」という意見も。美崎さんがその例を話してくれました。
美崎さん 私はショットノートのルーズリーフ版がすごく便利で愛用しています。最近よくやっているのは、書籍の打ち合わせ後に編集者にメモを渡したいとき。紙に手書きをした方が早いので、ショットノートにさっと書いて渡しています。自分用は渡す前にスマートフォンで撮っておけばいいので。
舘神さん 一種のカーボンコピーみたいな感じですね。
美崎さん そうそう、一種のカーボンコピーとして使うのにすごく便利だということが分かりました。なので打ち合わせなどのときにはショットノートのルーズリーフ版を必ず持っています。
今まではモレスキンなどに書いて、相手に見せて、渡す場合にはスマートフォンのカメラアプリなどで撮影していました。ただ、そうすると余計なものが映ってしまったり、文字がうまく認識できない画像になっていまいますよね。ショットノートはその場ですぐ人に何か手書き文字のものを渡すときにすごく便利です。これってすごく価値があると思いますね。
イベント中にばーっと書いて、撮って、メールで誰かに指示を出すこともできます。最近だと、ある対談中に相手が話しているときにスタッフに指示を出さないといけなくて、ショットノートに書いて撮ってメールで送りました。そうすると伝達速度も速いし口で言わなくていいし、切った紙を人伝えに渡して指示出したりもしなくていい。手書きでコミュニケーションするツールとして、ショットノートは便利ですね。
なぜここであえてショットノートかというと、キャミアップにもルーズリーフ版がありますが、キャミアップは撮影するときに判型を自分で選択しなくてはなりませんよね。もしも紙サイズを変更した場合、設定画面に戻って選択し直す必要があります。それをしなくていいショットノートは、そういう意味でも使い勝手がいいのです。
高畑さん キャミアップは縦横比がそれぞれのノートで異なって、あと解像度もアプリ側で勝手に変えますからね。その代わりショットノートはホワイトボードも縦型じゃないですか、あれが横型にできないのは縦横比が固定だからです。
美崎さん そうですね、だから判型が決めうちになっている分、ショットノートのアプリは何もしなくても異なるサイズのノートがちゃんと撮影できるのが便利で、ショットノートだけに統一しちゃいました。
高畑さん ただこの辺はあれですよね、技術的にどうにでもなることじゃないですか。だからキャミアップもすぐに改善していくと思うので、私はあまり心配していません。将来的には、ショットノートのように出力時にインタフェースを変えなくていいという仕様がユーザーにとってはよいことだと思います。
土橋さん 紙のサイズが変わったりしても、使い心地が変わらないのは大事ですよね。その為に自分がツールに合わせるのではなく、ツールが自分に合わせてほしいというか。
最後は製品としての使い心地についての議論となりました。この話は次回の電子ペンの話にもつながります。次回「スマート文具はノート、メモだけじゃない。電子ペンはどうですか?」では文具コンサルタントの土橋さんを筆頭にペンの書き心地の重要性などの話も出てきます。ぜひ楽しみに!
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