Web会議を始めてみたけど……「あるある」な悩みを解決するヒント集

» 2020年05月29日 10時00分 公開
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響から在宅勤務を採用する企業が増えている。アイティメディアで実施した「Web会議に関するアンケート調査」(2019年9月と2020年3月の比較)では、「仕事でのWeb会議の利用経験」は増加傾向にあり、88.7%が利用経験ありと回答している。また、利用したことがあるWeb会議システムの種類は、無償版のZoomやGoogle Meet(旧ハングアウト)が大きく伸びる結果となった。

 遠隔会議システムの主流はクラウド型に移りつつあり、基本的にノートPC(内蔵カメラ)とネットワーク環境があればWeb会議を実現できる。新型コロナウイルスの影響だけでなく、URLを発行するだけで画面越しのコミュニケーションを始められる手軽さも、Web会議が広く浸透した理由だろう。

2019年9月と2020年3月の状況を比較すると、仕事でWeb会議を利用したことがある人は増加している
利用したことがあるWeb会議システムは無償版が伸びている。新型コロナ対策で急きょテレワークを始めた企業の多さを反映している

Web会議のありがちな悩みを解決するヒント

 とはいえ、準備不足のままテレワークを始めたことで生産性が落ちているという話も聞く。その原因は、コミュニケーション不足や情報共有(ファイル管理)の仕組み、電子化が遅れている契約・承認ワークフローなどさまざまだが、Web会議に関していえばツールをうまく使えていないことが大きなストレスとなり、結果、仕事の質を落としている可能性もある。

 アンケート結果を見ても分かるように、対面コミュニケーションが制限される現在の状況下では、「Web会議の利用シーン」として「他社との打ち合わせ」で利用する機会が増えた。取引先を相手にWeb会議をする場合は“失敗”につながる可能性を極力排除したいと考える人は多いだろう。そこで、ここではWeb会議でよくある失敗や悩みを解決するヒントを紹介していく。

在宅勤務を採用する企業が増えたことで、自社内での打ち合わせだけでなく、他社との打ち合わせでもWeb会議を利用するシーンが大きく増加した

映像や音声が途切れる!

 Web会議中に最も困るのは映像や音声の遅延だろう。画面が固まる、発言が飛ぶ、といった状況は、たとえ頻度が少なくても大きなストレスになる。もともと対面コミュニケーションと画面越しのコミュニケーションでは情報量に差があり、ちょっとした情報の欠落で文脈を追うのが難しくなりやすい。取引先との打ち合わせで回線の不調を何度も指摘するのは心理的なハードルも高いだろう。

 映像や音声の遅延は通信回線に依存しやすい。環境によって原因はさまざまだが、自宅の無線LANルーターの電波が届きづらい部屋でWeb会議をしている場合は、より遠くまで電波が届くハイパワーなルーターに置き換える、メッシュWi-Fiを導入するというのも1つの手だ。また、同居人も在宅でのテレワークでWeb会議をしているケースが増えている他、ストリーミングで動画を視聴していたり、オンラインゲームをしていたりと、多数のデバイスが同時に通信して帯域が圧迫されている場合は、仕事用に別途、ポケットWi-Fiを導入することも検討したい。

通信不調はストレスの大きな原因の1つ。主要な発言者以外は映像をオフにする、ミュートにするといった工夫ならコストもかからない

 なお、Web会議中は意識的にゆっくり話す、複数人のミーティングでは主要な発言者以外映像をオフにするなど、コストをかけずにできるちょっとした工夫もある。

ハウリングする。キーボードがうるさい!

 Web会議では発言者の言葉に意識を集中しているため、ちょっとした音声の不調が気になりやすい。特にハウリングやエコーが発生するとまともな話し合いができなくなってしまう。これはスピーカーから出力された音声をマイクが拾い、またスピーカーから出力されてしまうことが主な原因だ。そのため、スピーカーとマイクの位置や、ボリューム・ゲインを調整することである程度緩和できる。エコーしないようにイヤフォンやヘッドフォンを使うのも手だ。

 また、ノートPCを持ち寄ってWeb会議をするなど複数のマイク入力が同じ空間にある場合は、1つを残して全てミュートにしておく、または指向性のある外付けマイクスピーカーを使うのが好ましい。特に専用スピーカーはエコーキャンセラを搭載するモデルが多いのでおすすめだ。

ノイズ/エコー除去や自動レベル調整機能などを備えた専用マイクスピーカー

 一方、意外と気になるのがキーボードのタイピング音。ノートPCだけでWeb会議をしている場合は、キーボードとマイクの距離も近く、キーボードの種類やタイピングのくせによっては音を拾ってしまう(そして自分では気付けない)。静かにタイピングする、会議の議事録を取るときはミュートにする、取引先とのミーティングではパソコンでメモを取らずに紙とペンを使うなどの工夫をするといい。Web会議中に“内職”をしてキーボードの音を上司に指摘される、といったことがないようにしたい。なお、Web会議サービスの多くは録画も可能なのでメモ代わりにそちらも利用できる。

見た目をよくしたい! が、プライベート空間がだだもれに……

 大事な取引先とのミーティングでは、できるだけベストな自分を見せたいもの。それはWeb会議であっても同じだ。ただ、在宅勤務の状況ではあまり好ましくない(生活感のある)空間が映ってしまうかも、といった心配もある。かといって映像をオフにすると表情が見えず、相手に不安を与えてしまう可能性もあるし、先方が顔を出していれば失礼だと取られかねない。

 そんなときに便利なのがバーチャル背景の利用だ。一般的なWeb会議サービスで利用できるバーチャル背景は、クロマキー合成のようにブルーやグリーンのスクリーンを用意する必要はなく、映像内の人物を自動的に認識して自分の好きな背景を設定できる(ただし、背景は単色の壁などが好ましい)。ツールによっては動画の背景を設定することも可能。取引先とのWeb会議なら自社のオフィス風景を設定するといいだろう。また、気心の知れた同じチームでミーティングをするときはアバターを使って趣向を変えるのもありかもしれない。

Zoomでバーチャル背景を設定した例。手軽にプライバシーも守れる
ZoomとバーチャルアバターツールのFaceRigを組み合わせた例。ユーザーの目や口の動きを認識してアバターの表情も変化する

 見た目を気にするなら、外付けの専用カメラを使うのも検討したい。ノートPCのディスプレイベゼルに内蔵されているカメラは、向きがほぼ固定になってしまうが、外付けカメラなら自信のある顔の角度や映りを柔軟に調整できる。画質がよく、表情で感情を伝えやすいのも利点だ。なお、窓や蛍光灯などが背景に入ると逆光で顔が汚く映りやすいので注意しよう。専用カメラのユーティリティーソフトには、逆光や肌色を補正する機能を持つものもある。

オンライン飲み会が盛り上がらない!

 外出自粛で在宅勤務が増える中、従来の“飲みニケーション”を置き換えるものとして注目されているのが、自宅で各自お酒を用意して時間を共有する「オンライン飲み会」だ。オンラインでの交際費を支給する企業も複数あり、在宅で薄くなりがちな社内コミュニケーションの活性化が期待できる。

 とはいえ、動画配信や実況などで普段から映像コミュニケーションに慣れている人はともかく、つい最近Web会議ツールを使い始めた人にとっては、飲み会と同じようにリラックスした雰囲気で参加するのは少々ハードルが高いかもしれない。基本的にWeb会議では、参加者の声が全て同じスピーカーの位置から聞こえるため、話が合う人同士でいろいろな雑談が同時並行で進むといったことは起きない。また、飲み会特有の“場の雰囲気”も希薄だ。

 オンライン飲み会をやってみたけど、いまいち盛り上がらない……そんなときは、疑似的に空間を共有する工夫をするといい。例えば、動画配信サービスのNetflix Partyで同じ映画を視聴するといった同一の目的があれば(この場合はテキストチャットになるが)会話も弾みやすい。同様に、オンライン飲み会ならBGMを共有することで空間も共有しているかのような演出ができる。Zoomを例に挙げると、画面共有を選択し「コンピュータの音声を共有」にチェックを入れると、そのPCで再生しているオーディオをほかの参加者にも流せるようになる。持ち回りで選曲をすれば、それがきっかけで話が広がるかもしれない。

Zoomでは、画面共有で「コンピュータの音声を共有」にチェックを入れるとPCで再生しているオーディオが参加者に共有される

 以上、Web会議でありがちな悩みを解決するちょっとしたヒントを紹介した。Web会議に関するアンケート調査では、「取引先から『打ち合わせはWeb会議で』と言われたら、どのように思いますか?」といった設問に対して、「どの場面でもWeb会議で問題ない」と回答した人がここ半年で52.8%から62.3%へと10%近く伸びており、商談時の抵抗感も少なくなっていることが分かる。

「どの場面でもWeb会議で問題ない」と回答した人が半年で約10%増加

 新型コロナが呼び水になったとはいえ、「取引先にWeb会議を申し出たら失礼にあたるのではないか」といった心理的なハードルがなくなったことで、Web会議はますます標準的なビジネスツールとして利用されていくはずだ。「在宅勤務だから仕方なく……」ではなく、今後はより効率的な働き方を実現する便利なツールとしてWeb会議を活用してほしい。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2020年6月4日

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