「ウェビナーはスライド投影の時間ではない!」 視聴者を魅了するオンラインセミナーのコツとは?

» 2020年09月24日 10時00分 公開
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 新型コロナウイルスの影響で、リアルの展示会や商談会が中止となり、従来の対面営業が難しい状況のなか、潜在顧客を効率的に開拓するB2Bマーケティング手法の1つとしてオンラインセミナー(ウェビナー)に注目が集まっている。従来のフィジカルイベントが軒並みバーチャルへ移行しつつある、まさに「ウェビナー全盛時代」といえる。

 ウェビナーの利点は場所の制約なく視聴できることにある。リアルで行われる通常のセミナーでは、上長に参加を申請して許可をもらい、時間をかけて会場へ足を運び、場合によっては後日レポートの提出が必要になるが、ウェビナーはスマートフォンでも視聴できるため参加のハードルがずっと低い。ただ、ハードルが低いぶん、退屈な内容だと離脱もしやすく、視聴者を引き付け続ける工夫が求められる。

 さまざまな企業のウェビナーが乱立し、登壇者がスライドを読み上げるだけの内容では差別化が難しい状況のなか、どうしたら魅力的なウェビナーを実施できるのか。そのヒントは8月28日にオンラインで開催されたタービン・インタラクティブ主催のライブセミナーが大きなヒントになるはずだ。

Webディレクター育成専門機関「Webディレクタースクール」を主宰し、Webディレクター能力を可視化する業界初の試み「ディレクション検定」などを展開するデスクトップワークス(現:株式会社エンタミナ)の田口真行代表(左)と、B2Bマーケティング支援事業を行うタービン・インタラクティブの志水哲也代表(右)

3つのカメラを切り替えて配信するウェビナー専用スタジオ

 セミナーのテーマは「視聴者を魅了するウェビナーの作り方」。どうやったら魅力的なウェビナーになるのかをウェビナーで解説する、という二重の意味で実践的な構成だ。配信環境は、3台のミラーレス一眼カメラとハンディカメラ(iPhoneを含めると6台のカメラ)、4台のマイクの入力をハードウェアスイッチャーで切り替えながらMacBook Pro上のEcamm Liveで合成し、Zoom Webinarの映像ソース(仮想カメラ)として認識させている。これらの機材はタービン・インタラクティブのウェビナー配信専用スタジオ「八角カンファレンスルーム」に設置されている。

MacBook Pro上のEcamm Liveの画面

 「(現環境は)画面のレイアウトを自在にコントロールできるため、いま視聴者に見せたい情報は何かを考えながら効果的な映像を作ることができます」と志水氏。「ウェビナーでは情報を伝えようと思うとスライドが中心になって、画面全体に表示されたスライドの右下に小窓で登壇者が入る、という画面構成になりがちですが、これではメッセージを発信する側の“熱量”が伝わりにくくなってしまいます」と指摘する。こうした状況を避けるために現在の配信環境を構築しているが、その参考となっているのが田口氏のライブ配信だという。

八角カンファレンスルームの配信環境

 視聴者に強い印象を与えるウェビナーは、スライドとプレゼンターのどちらかが“犠牲”になるのではなく、双方のバランスをうまく取ることが重要だと田口氏は強調する。「一般的なウェビナーは、パワーポイントでスライドを作ってそれを元に発表する、という“スライドありき”の形になっています。スライドが主役になるのは間違った考え方ではないのですが、メッセージを届けるプレゼンターが犠牲になってしまうのは問題です。スライドとプレゼンターのどちらも引き立たせるために機材を駆使することが重要です」(田口氏)

 それでは映像作りでどこまで印象が変わるのか。完全ライブ配信で行われた田口氏の実演を紹介しよう。

メッセージを印象付けるスライド合成と「田口ブラック」

 最初に披露されたのは「スライド合成」というテクニックだ。まず配信スタジオの照明を落とし、プレゼンターに光を当てた状態がベースになる。これだけで全く別のスタジオにいるような印象を受ける。

スタジオの照明を落とし、プレゼンターに正面からスポット光を当てて、黒い背景部分を作る

 次に、黒い背景部分にパワーポイントで作成したスライド(背景が黒)を画面上に合成する(ルミナンスキー合成)。これにより、スライドとプレゼンターの存在を両立でき、一般的なウェビナーの形態(スライドを画面いっぱいに表示して、小画面にプレゼンターが入る)よりも印象的な画面になる。これは田口氏が「どちらかを犠牲にしない見せ方」を追求した結果考案したテクニックで、ウェビナー業界では“田口ブラック”といわれているそうだ。

黒い背景にパワーポイントの資料を合成(ルミナンスキー合成)
アニメーション資料を合成するとさらに印象的な見え方になる。パワーポイントの文字は白抜き、背景は黒

 ここで重要なのは、合成後にどのような見え方になるのかを考えた上で、スライドの配置や演者の動きを決めるということ。つまり、一般的なセミナー用に作ったスライドをそのままウェビナーに流用するのではなく、自分自身が(素材として)画面のどこに入るのかを意識するということだ。もちろん、今回のようなライブ配信が行える環境は限られるが、「スライドと人のバランスを考える」というのは、全てのウェビナーで押さえておくべきポイントだろう。

スライド合成とピクチャーインピクチャーの比較。スライド合成はプレゼンターの表情が分かりやすく、メッセージを伝える力が強い

 「スライドの内容は重要ですが、ずっと文字だけが表示されていると視聴者の意識を引き付けるのは難しくなります。また、オフラインセミナーであれば、ステージ上でダイナミックな動きが可能ですが、ウェビナーは画面の大きさに制約されるのでそこも考慮する必要があるでしょう」(田口氏)

カメラの切り替えでプレゼンにリズムが生まれる

 魅力的なオフラインセミナーでは、プレゼンテーターが壇上を歩き回り、身振りや声の抑揚で会場の空気を盛り上げていくが、PCやスマホの小さな画面が“舞台”になるウェビナーで同様の空気感を演出するためにはどうすればいいのか。そこで田口氏が考えたのは、複数のカメラを切り替える方法だ。

 「画面の中で体の動きを大きくしても見苦しいだけになってしまいます。ウェビナーでは、ストーリーに合わせて話し手の表情や聞き手の反応、全景などを切り替えることでトークのリズムを作ると効果的です」と田口氏は話す。「ここで重要なのは、カメラの切り替えは演者(プレゼンター)自身がやること。話しながら『いまこの瞬間はこういう絵になっててほしい』『話し手の表情にズームしてほしい』『ゲストの表情を押さえたい』と全体のストーリーを作り上げるときに、1台のカメラワークで(カメラマンが)やるのはとてもハードルが高い。メッセージを届ける上でベストな見せ方を追求すると、カメラを複数立てて自分のタイミングで切り替える方が実は簡単です」(田口氏)

 話し手と聴衆を“つなげる”という1点においては、オフラインであろうとオンラインであろうと変わらない。しかし、効果的にメッセージを伝えるやり方は両者で大きく異なる。聴衆からの生の反応が見えないウェビナーという制約の中で、カメラを切り替えながらプレゼンテーションにリズムを作る方法は活用できそうだ。

 ちなみに八角カンファレンスルームには4枚のディスプレイが壁面に設置されており、それぞれのカメラが何を映しているのかを確認できるようになっている。カメラ目線で話す、ゲストに向かって自分の横顔を映す、スライド合成で表示している内容の方を向く、といったように目線をコントロールするのも魅力的なプレゼンを作るポイントだという。

カメラを切り替えるだけで映像に動きが生まれ、視聴者の注意を引き付けたり、メッセージを伝えやすくしたりできる

マーケティング施策としてのウェビナー

 魅力的なウェビナーを実現するためのテクニックが披露された本セミナーだが、最後に志水氏からB2Bマーケティング視点のアドバイスも付け加えられた。昨今の“ウェビナーブーム”で、幅広いオーディエンスにアプローチできるようになった一方、セミナー終了後に直接会話をする機会がないため、顧客の開拓につながりづらいという課題がある。これに対して、タービン・インタラクティブではHubSpotを活用して、オーディエンスのウェビナー参加時間や、他にどのようなセミナーに関心があるのか、普段どんな情報に触れているのか、資料のダウンロード数やその後の行動などを分析して営業機会の創出に活用しているという。

 「映像や音声、演出も含めたウェビナーの内容はもちろん大切ですが、どこの企業も目的を持ってウェビナーを実施されていると思うので、目的達成に向けた運営の仕組みも重要です。本セミナーが次のステップへつなげられるウェビナーの参考になれば幸いです」(志水氏)

ウェビナー参加者のアクティビティーを分析できるMAツールの活用も重要

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