とはいえ、不動産を本業とする三井不動産にとって、宇宙産業を支援することがどのようにビジネスにつながるのか見えにくい。この疑問に対して、七尾氏はインタビューで次のように応えた。
「最終的には宇宙の分野に何らかの投資機会を見いだすかもしれませんが、まだそこまでは見えていません。宇宙への取り組みは、長期的な視野に立ったものです。日本橋という場所に、宇宙産業に参画する大企業やスタートアップ、アカデミア、JAXAやNASAなどの機関が集まって、活動を展開してもらうこと自体が、私たちの場所の価値を高めると考えています。
また、人が集まるところには需要が生まれます。そうなれば私たちは場所をお貸しし、ホテルや商業施設ができることによって収益にもつながります。街づくりは最初から絵が描けるわけではないので、5年、10年と長い目で取り組まなければ、どういう結果が出るのかは分かりません。すぐには結果が出なくても、出会いを通して企業や関係機関のみなさまに教えていただきなら、形作っていきたいです」
三井不動産では今後も日本橋を会場に、X-NIHONBASHI Global Hubやマッチングイベント、ビジネスカンファレンスを開催する。その先にある未来の姿を、七尾氏は次のように表現した。
「X-NIHONBASHIプロジェクトは、まだまだ始まったかりです。宇宙産業と幅広い関連産業の発展に貢献することで、日本橋から続く六つ目の街道として、宇宙への道を作っていきたいと思います」
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