それなりの肩書のある(権限のありそうな)日本企業幹部が海外ベンチャー企業を訪問し、その独自技術や強みの説明に興味を持ったとしても、その場で提携やPOC(Proof of Concept、日本的にはトライアル)へ進むことを意思決定する人はほぼいない。大半が「持ち帰って検討する」という反応を示すことは、シリコンバレーだけではなく、イスラエルでもよく聞かれる「日本あるある」である。
ロボットが接客して、注文を取り、コーヒーを運ぶ。それだけでなく客と雑談し、メールアドレスの交換もしている。東京・大手町でオープンした「分身ロボットカフェ DAWN ver.β2.0」でのことだ。ロボットを動かすのは遠く離れた場所で寝たきりで生活する、重い障害のある人をはじめとした外出困難な人たちで、2020年までの常設化を目指している。オリィ研究所所長の吉藤オリィさんに、分身ロボットカフェのプロジェクトが未来をどのように変えていくのか聞いた。