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さあ、ワープだ!――宇宙の神秘と美しさを体感できるVRゴーグル「JOY! VR 宇宙の旅人」(2/2 ページ)

» 2016年12月22日 16時08分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 「太陽系クルーズ」では、各惑星を間近に見ながら解説を聞くことができます。「宇宙から固体物質が落下したもの、これを隕石という」といった三宅さんの解説は、優雅なBGMと一緒に気分を盛り上げます。思わず“心のノート”にメモっておきたくなる豆知識の数々。まるで宇宙をテーマにしたドキュメンタリー番組に自分が入り込んだようです。しかも、ほかの惑星に移動するときは「さあ、ワープだ」(三宅さん)。ユーザー心理が分かっていますね。

「惑星探査」。バックには美しい地球と太陽が見えます

 「惑星探査」は、火星と月の表面を探険できるモードです。惑星の表面には“モノリス”が点在していて、獲得すると後述の「プラネタリウム」で聞ける星座の解説が増えていきます。惑星の表面は広大ですが、バギーにも乗れるので問題なし。デコボコした月の表面を走りながら、地平線の向こうにある大きな地球を眺めるのは格別の気分です。アポロの月面着陸に胸を躍らせた世代にはたまらないのではないでしょうか。

宇宙空間を浮遊する「宇宙遊泳」

 「宇宙遊泳」は宇宙空間を浮遊できるモードです。横を向けば地球があり、その奥には月も見えます。逆方向には真っ暗な宇宙が広がり、ちょっと心細くなったりもします。

「宇宙遊泳〜土星〜」(写真は開発時のサンプル)

 また、+Style版だけの特典となっているコンテンツ「宇宙遊泳〜土星〜」も試してみました。通常の宇宙遊泳は地球周辺を浮遊するモードですが、こちらは土星周辺をぷかりぷかり。巨大な環をバックに宇宙遊泳が楽しめます。印象的だったのは、周辺を浮遊するデブリが実にリアルに感じられ、ぶつかりそうな気になってくること。3D&360°映像ならではの立体感と臨場感が楽しめます。

「プラネタリウム」。星座の線は消すこともできます

 「プラネタリウム」は、星々の美しさもさることながら、設定によって星座の線を表示できたり、星座の名前を教えてくれたりと、かなり勉強になります。モード選択で春夏秋冬、各季節の空を選択できるため、本当の天体観測に行く前の予習などにも使えるのではないでしょうか。

 なお、VRは目に負担をかけるため、アプリは30分以上連続して使用できない仕様になっています。また小さな子どもはとくに影響を受けやすいので、対象年齢は15歳以上と少し高め。子どもにプレゼントにするときなどは気をつけてください。


 いずれもコントローラーを使ったインタラクティブで見応えのあるコンテンツ。宇宙をテーマにしたVRコンテンツは多く存在しますが、操作性の良さにドキュメンタリー番組のようなナレーションも合わせ、JOY! VRは非常によく出来たVRガジェットに仕上がっていると思います。

 また、タカラトミーはSDK(開発者キット)を公開してサードパーティーによるコンテンツ制作を促しているので、今後は宇宙以外をテーマにしたアプリやコンテンツも登場するかもしれません。個人的にはJOY! VRのコントローラーを生かしたゲームの登場を期待したいところです。

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