映画の中の携帯はこう変わった〜連載100回を振り返って

» 2004年02月13日 19時12分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

 映画の中の名脇役としての“携帯電話”を紹介してきた「Mobile&Movie」もおかげさまで100回を迎えることになりました。2年前の連載開始時にはそれほど登場しなかった携帯電話も、今や出てこない作品のほうが少ないくらいになり、「ボイス」(2003年5月の記事参照)や「着信アリ」(1月16日の記事参照)では映画の主役とも呼べる位置付けで登場しています。

 1987年に誕生した携帯電話は、今年でもう17歳。インターネットの閲覧やメールの送受信、さらにはGPS、テレビ受信など、ますます機能が増えています。1994年のアメリカ作品「パルプフィクション」(2002年5月の記事参照)の中で、携帯電話はまだ“珍しいもの”という扱いでしたが、今では持っていて当たり前のもの。

 日本だけでなく、アメリカ・ヨーロッパ、世界各国で、携帯電話は人々の日常生活に欠かせないアイテムとなりました。アジア圏では特に携帯電話の普及率が高く、所持台数が1人2台という台湾の作品「藍色夏恋」(2003年8月の記事参照)では、キムタクファンの女子高生が使っているのが印象的でした。

 また、INFOBARがスクリーンデビューした「g@me」(2003年11月の記事参照)では、数え切れないほどの携帯電話が誘拐犯の小道具として、効果的に使用されていました。そろそろFOMAが登場し、テレビ電話機能がストーリーのキモになるような作品が登場するかもしれません。日本映画では、自分が持っている機種を、登場人物が持っていないか探すという楽しみもあります。

 「Mobile&Movie」の第1回でご紹介した作品は「マトリックス」(2002年2月の記事参照)でした。1999年の会社員アンダーソンが、救世主ネオとなる設定だったので、近未来の作品でありながら、携帯電話は欧米で市販されていたNokia製品が使われていました。続編の「マトリックスリローデッド」(2003年6月の記事参照)では、Samsungの近未来っぽいデザインのマトリックスモデルにいきなりチェンジ。しかし、完結編の「マトリックスレボリューションズ」には、携帯電話は出てきませんでした。携帯電話の進化を楽しみにしていたので、これはちょっと残念でした。

 未来の携帯電話を提示してくれたのは「マイノリティ・リポート」(2003年1月の記事参照)。携帯電話のさらなる小型化を予感させる、超軽量のイヤホン型でした。今回ご紹介した「ガタカ」では、腕時計型の携帯電話が登場します。1997年に製作されたこの作品は、“そう遠くない未来”の遺伝子尊重社会が描かれていました。2003年には腕時計型PHS「WRISTOMO」(2003年3月の記事参照)が発売され、現在、遺伝子にまつわる論議は活発になっています。「ガタカ」の世界観に、現実が重なる日ももうすぐそこまで来ているのかもしれません。

 ちなみにインターネット販売のみだったWRISTOMOは、2月1日から関東甲信越エリアのドコモショップでも販売されるようになりました。その近未来的なフォルムを一度、手にとって確かめてみてください。

 日本作品では機種チェック、SF作品では未来型モデル、アメリカ作品ではモトローラ占有率などに注目して、これからも「Mobile&Movie」では映画の名脇役の携帯電話をご紹介していきます。今後のラインナップにご期待ください。

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