WIN+BREW、KDDI「W21」の5つのポイント

» 2004年07月12日 17時06分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 「たいへんお待たせいたしました」──。8カ月のブランクを経て投入する新しいWIN端末は“満を持して”という表現がぴったりくる。

 KDDIが7月12日に発表した夏モデル3機種は、真のハイエンド端末といえるものだ(7月12日の記事参照)。昨年11月に定額制に対応した「1X WIN」端末を投入したが(2003年10月の記事参照)、端末機能としてはBREW2.1に対応し「EZナビウォーク」を利用できる「1X」端末のほうが先行していた(2003年10月16日の記事参照)。

 今回の「W21」シリーズは、この2つのハイエンドを統合したものだ。au商品企画本部長の牧俊夫氏は「エントリーユーザーや若年層は1X」と話し、今後、ハイエンドがWINにシフトしていくことを明確にした。

 この線に沿い、今後投入する端末はWINが中心となる。今年はWIN端末の投入が遅れたこともあり、今年度の投入製品数でいえばWINと1Xが5:5だが、来年からはWINがメインだ。

 牧氏は「1機種、40万から50万台くらいは売っていきたい」とし、現在60万弱のWIN利用者を、今年度末には300万まで増やす計画だ。

「W21S」詳細記事

「W21K」詳細記事

「W21SA」詳細記事

3機種比較記事

「MSM6500」チップ採用

 WIN+BREW端末の5つのポイントを、順に見ていこう。

 1つはWIN対応の最新チップセット「MSM6500」の採用だ(7月5日の記事参照)。「世界で初めて市場投入。8カ月お待たせしたのもこのあたりに理由がある」(牧氏)。

 従来のWIN端末が使っていた「MSM5500」に比べ、CPUコアがARM7からARM9に進化。現行A5500シリーズが採用しているMSM6100に比べても、CPUクロックが向上しているという。

 なおMSM6500は1x EV-DO(1X WIN)のほか、GSM/GPRSにも対応しているが、W21シリーズでは機能を使っていない。

BREWは600Kバイトに

 WIN端末で初となるBREWは、バージョンは2.1のままだが、容量が300Kバイトから600Kバイトに拡大された。WINの定額制を利用できることからサイズ拡大を決めた。「簡単なモノからRPGまでそろえた(7月12日の記事参照)。他社はプリセットだが、WINだからダウンロード」(牧氏)。

 大容量BREWアプリには、ドコモの900iシリーズ向けでお馴染みのドラゴンクエストやファイナルファンタジーのほか、タイムクライシス/ナムコや天誅 彩女ノ章/フロム・ソフトウェアなど6アプリが用意される。各大容量アプリは7月下旬から順次配信が開始される。

Flash搭載

 ドコモに続いてKDDIもMacromedia Flashを搭載(Macromediaへのインタビュー、7月12の記事参照)。バージョンも最新の1.1で、SVG-Tもサポートしている。KDDI研究所が開発した標準規格「SVG」も検討したが、コンテンツプロバイダの取り組みやすさなども考慮してFlashに決めた。

 容量は100Kバイトで、ドコモの900iシリーズと同等。

 まずはEZwebのメニュー周りをFlashで描画することで、コンテンツのリコメンドを進める。同様の試みをドコモも行っているが「定額制じゃないから仕方ないが、ドコモは甘かった」(コンテンツ・メディア本部長の高橋誠氏)というほどの自信作。Flash化によって、ページ容量は20K〜30Kと大きくなったが、その分のパケット代を無料とした。メニューの上部にはFlashを使った広告スペースも設け、“メディア化”の一例として活用する。

外部メモリへ着うた保存

 機種変更ユーザーへのサービス向上施策として、外部メモリカードを経由して、「着うた」など著作権保護されたコンテンツを移動できる機能も付け加えた。

 外部メモリへの移動時には、SDアソシエーションのCPRMを使ってコンテンツが暗号化される。端末の電話番号がキーとなっており、端末を変えても「電話番号が同じなら使える」(牧氏)仕組みだ。

 保存できるコンテンツはデータフォルダの中にあるものに限られ、現状別メモリ空間に保存されるBREWアプリは対象外。また、コンテンツを保存できるようにするかどうかは、各コンテンツプロバイダの判断となる。

 なお、着うたはコーデックをAACに変更したことを改めて強調(2003年12月24日の記事参照)。従来24Kbpsだったビットレートを32Kbpsに上げたほか、ステレオ(16Kbps×2)にも対応した。

USB1.1対応

 端末の外部インタフェースも変更された。MSM6500に搭載されたUSBホスト機能を使い、USB1.1に対応。ただし端末にUSBコネクタは存在せず、ケーブルは従来のシリアルコネクタに接続する。ドコモのFOMAと似た形だ。

 専用のUSBケーブルでPCと接続すると、端末がモデムデバイスとして認識される。またW21SAは、マスストレージクラスとしても使え、miniSDカードをPCから閲覧できる。メモリ管理ソフト「MySync」もUSB接続に対応予定で、データをバイナリで転送することで、高速動作が可能になるという。

PHoto  

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