DDIポケットは7月21日に開幕した「ワイヤレス ジャパン 2004」の展示ブースで、超小型のPHS無線モジュールを使った「ジャケットフォン」(仮称)を参考展示した。「R-SIM」(Radio-Subscribe Identify Module」と名付けられたモジュールを差し替えることで、さまざまな形状の端末を使い分けることができる。
昨年WPC EXPOで参考出展した端末を進化させたもの。昨年はCFカードを差し込んでいたが(2003年9月17日の記事参照)、今回通信部を超小型化した。
R-SIMは、SDメモリカードを一回り大きくした形状。一般的なPHSの通信機能のほかアンテナ、メールや電話帳などに使うメモリを内蔵している。厚みはCF型のアダプタを利用できるよう4ミリを切ることを目指している。
PHSの特徴である小型化や低消費電力であることを生かして、従来の難しかったジャンルの端末も提供可能とする。R-SIMに無線機能を集約することで、端末本体はJATEなどの認定を取得する必要がなくなり、コストの低下も期待できる。
同社はこれまでにSDカード型のPHS端末も投入しているが、SDカードなど一般的な仕様の場合、参入にあたりライセンスなどのコストがかかるのが問題となっていたという。R-SIMでは独自のシリアルインタフェースを用い、各ピンも時分割制御などを行わず、できるだけシンプルなものとしてコストを抑えた。
PHSのコスト比率は、無線部分が10%程度だというが、シンプルなジャケットフォンではR-SIMと端末のコスト比率が1対1.5程度を目指す。
アンテナの内蔵などが課題となるが、現在開発を進めている。現在のところ発売時期などは未定。
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