携帯コンテンツ戦争──Flashが制する可能性は?(1/3 ページ)

» 2004年11月05日 18時02分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 帰宅途中の電車のプラットホームで、時間をつぶしたい。そんな時、最近では多くの人が携帯を取り出す。その画面にFlashコンテンツが映し出されている可能性は、今後どのくらいまで高まるのだろうか?

 既報のとおり、Macromediaは携帯向けにFlashコンテンツをプッシュ配信する「Flash Cast」の全容を明かした。同社の狙いどおりにことが運べば、Flash Cast対応端末が登場し、待受画面から少ない操作でFlashの各コンテンツにアクセスできるようになる。

 米国で開催中の「MAX 2004」でMacromedia関係者の話を総合すると、関係者は携帯向けコンテンツとして同サービスに大いに期待している様子。「リングトーン(日本でいう着メロ)サービスは大きな市場になった。ゲームやクイズのアプリも出ている。次は何か?」という文脈で、「それはFlash Castだ」という紹介のされ方がなされている。

 Flash Castはプッシュ配信サービスだから、ニュースコンテンツと相性がいい。テキストベースのニュース、写真ニュース、天気情報、交通情報、株価情報、スポーツのスコアをリアルタイムに配信する……。カンファレンス会場で示される例は、そんなところだ。Flash CastのJ2EEベースのサーバにはユーザーのプリファランスを取得する機能もあるから、お好みの情報を提供できるという仕組み。

 もちろんFlashだから、アニメーションコンテンツや簡易なゲームコンテンツも作れる。携帯の通信機能を生かせば、インタラクティブなコンテンツも生成可能。実際に、同社ゼネラルマネージャー&シニアバイスプレジデントのトム・へ―ル氏は「携帯電話はディスプレイデバイスではなく、コミュニケーションデバイス」とコメントしている。具体的には、画面に映し出された中から好きなアイドルに投票する――といったアイデアが出ている。

 双方向性をうまく活かせば、効果的な広告やCRM(顧客情報管理)も可能になる。Flash Castは月額課金のコンテンツだから、広告収入に固執する必要はないわけだが、「広告もできる」という可能性を自ら捨てる必要もないだろう。

 こう書くと、Flash Castの未来はバラ色かとの思いもわく。だが、ちょっと待ってほしい。ワールドワイドではともかく、こと日本でFlash Castが“携帯コンテンツを制する”可能性はどれほどあるだろうか? 正直なところ、筆者はそう簡単にはいかないだろうとの印象を持っている。

 次ページ:Flash Castの敵とは?
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 「iPhone 18」シリーズうわさまとめ 秋にPro、来春に無印登場か 「さらなる値上げ」の可能性も考える (2026年08月19日)
  2. 「弊社のモバイルバッテリーが河川等に投棄されている」――運営元が警察および関係各所と連携 (2026年08月19日)
  3. 服の中に風を送る「腰掛けファン」はハンディファンと何が違う? メリットと購入前に知るべき注意点 (2026年08月18日)
  4. 清水寺の「5Gが入らない」をどう解決した? ソフトバンクが挑んだ景観保護とアンテナ設置の裏側 (2026年08月20日)
  5. ソニー、Xperia新モデルを予告 8月25日11時に発表 YouTubeで世界同時配信 (2026年08月21日)
  6. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  7. Pixel 11シリーズ実機レビュー:「薄型化の無印」と「背面が光るPro」、Gemini連動の新機能で何が変わったか (2026年08月20日)
  8. 最大24万強マイル還元のチャンス 新「ANAアメックス」誕生、日常決済で“旅が近づく”特典強化の中身 (2026年08月21日)
  9. きょう発売の「Pixel 11」、結局は何が進化点? Geminiの進化にも注目 (2026年08月20日)
  10. 「新喜皮革」のコードバンを使用したApple Watch用バンド登場 約2万円 (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー