携帯に貼ると鏡になる──「ぴた@ミラー」を使ってみました

» 2004年11月15日 09時00分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 たいへん私的な話で恐縮だが、記者の実家は鏡の小売店である。店に行けば、壁中に鏡が張り巡らされ、家のなかには内職で作りかけの鏡が箱に入って無造作に置かれているという特殊な環境。生まれたときから鏡に囲まれていたにもかかわらず、記者は鏡嫌いなオトナに育ってしまった。

 出かけるときに手鏡を持ち歩く、ある年頃以上の女性なら当然の行為なのかもしれないが、この習慣がいまだに身に付かない。実際、手鏡なんかなくたって困らないのである。出先で髪の毛をとかしたくなったら、洗面所を借りればいい。目はよくないけどメガネだから、コンタクトを直すこともない。それじゃなくてもノートPCにデジカメ、ICレコーダーにメモ帳、乾電池と、記者のカバンは荷物でパンパン。鏡なんて余計なモノを入れるスペースはナイのだ。

 そんなある日、記者Gに手渡されたのが「ぴた@ミラー」。携帯の液晶に貼ると鏡になり、しかも他の人からののぞき見を防止してくれるという。

 携帯が鏡になるなら荷物は増えないし、私でも持ち歩ける。というわけで、ぴた@ミラーを数日間使ってみた。

予想以上にちゃんと「鏡」

 ぴた@ミラーはサイズは38×49ミリ。これより小さい液晶画面の携帯の場合は、はさみでカットして貼り付ける。手持ちの端末数種類に貼ってみると、AirH"PHONE「AH-K3001V」(液晶サイズ2.2インチ)にはちょうどいいサイズだった。2.4インチの液晶を搭載したW21SやF900iCだと、気持ち小さめだがギリギリ、というサイズである。適度に固さ・厚みがあるので、きれいに貼れる。貼り直しもできるが、一度はがすと気泡が入りやすくなるので気を付けたい。

 液晶のバックライトがオフのとき、ぴた@ミラーは鏡になる。よく、電源を落としたノートPCの液晶に自分が映ることがあるが、あれくらいのボンヤリとした映りかと思いきや、予想以上にしっかり映るので驚いた。「鏡」の名に偽りなし、といえる。

バックライトがオフのときはまさに「鏡」。色もそれなりに分かるので、化粧直しくらいは楽勝である。しかし、色が全体的に赤みがかっているのは鏡と異なるところ

 ただし、鏡を使おうと思って携帯を開くと、バックライトがオンになるので、それが消えるまでしばらく待っていなくてはいけない。これはぴた@ミラーのせいではないが、ちょっと間抜けな気持ちになるのも事実だ。ドコモのNEC製端末などでは[5]キーを長押しするとバックライトをオフにできる。こういった機能を持つ機種であれば、覚えておくと便利だろう。

 また注意したいのが、太陽光を反射しない透過型液晶を搭載した携帯だ。試したところでは、例えばW21Sはバックライトがオフになってもしばらくは画面が透けて見えている状態で、完全に液晶表示が消えるまでは鏡としては使えなかった。

のぞき見防止機能は……

 もう一つの特徴が、のぞき見防止機能だ。たしかに電車の中でメールを読み書きしていて、横からチラチラと見られているのを感じるのはいやなもの。

 たしかにぴた@ミラーを貼ってあり、バックライトがオフになっているときは、斜めから見たときに画面は見づらくなる。しかし画面が明るければ隣に座っている人から画面は丸見えだし、視野角が狭くなるというよりは、鏡になって光を反射するため見づらくなる、という感じで、実際には文字は透けて見えている。

 のぞき見防止機能に期待する人は、専用のシートを買ったほうがよさそうだ。

斜めから見るといくらか見づらくなるが、のぞき見防止機能はあまり期待しすぎないほうがいい

 またこの手のフィルムを貼ると、液晶が暗くなってしまうのも気になるところ。ぴた@ミラーの透過率は60%。つまり、40%の光はカットされて暗くなってしまう。また、バックライトがオンのときでも“鏡っぽさ”はけっこうあるので、メールを書いていても液晶のなかに写る自分をずーっと見ていなくてはならないのは少々気になった。

携帯で鏡って、意外といいかも

 というわけで数日間テストしていたぴた@ミラー。今もはがさずにそのまま使い続けている。

 例えば食事のあとや人に会う前、ちょっと身だしなみをチェックしたい、というときがある。わざわざ手鏡を取り出すのは“いかにも”な感じがして抵抗があったのだが、携帯電話ならさりげなく使えるのがいい。駅のホームなどでも人に気付かれないのはなかなか便利だ。

 “鏡になる携帯”というアイデアは、新しいものではない。過去には、「J-SA05」「TS31」「A1303SA」(いずれも三洋電機製端末)など「ミラーディスプレイ機能」を持ち、鏡になる端末があったが、最近の機種では皆無だ。すべての機種に必須の機能ではないけれど、“鏡になる携帯”はもっとあってもいいのではないか。

 恥ずかしながら、記者には「化粧直し」という習慣がほとんどなかったのだが、毎日何度となく携帯に写る自分の顔を見ていたら、「食事のあとは口紅くらい塗り直そうかな……」と思うようになった。バックライトがオンのときでも自分の顔が写りっぱなしなのはまだ慣れないが、それさえ我慢すれば「携帯で鏡って、意外といいかも」と今は思っている。

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