米Freescale Semiconductorは「2005 International CES」(米国ラスベガス)の同社ブースで、携帯電話のカメラ機能で撮影した画像データを、UWB経由でPCに転送するデモを行っている。
米Motorolaと共同開発したカメラ付き携帯電話に、SDIO対応のUWBチップを新開発して搭載した。撮影画像を、そばに置いたノートPCに一瞬で転送できる。データ転送速度は110Mbps以上という。画像に加え、512MバイトまでのMP3ファイルもPCとやりとり可能だという。「チップの小型化と低消費電力化に苦労した」(Motorola説明員)。ディスプレイやカメラ機能オンの状態で、連続2時間バッテリーが持つという。
伝送方式は、MotorolaとFreescaleが推す「DS-UWB」(Direct Sequence-UWB)。UWB標準規格をめぐってIntelとTexas Instrumentsらによる「MB-OFDM」(Multi Band-OFDM)と争っており、今回の展示はDS-UWBの技術的アピールだ。
Motorola説明員によると、携帯電話はあくまでコンセプトモデル。発売予定はないとしているが、SDIO対応UWBチップは量産準備ができており、今年中にも製品に搭載したい考え。「携帯電話やデジタルカメラなど、さまざまな製品に利用できる」(Freescale説明員)と、ハードメーカーの採用を期待している。
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