日立、携帯向け燃料電池を稼働デモ

» 2005年01月19日 16時06分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 日立製作所は携帯電話向けの燃料電池試作機を稼働させるデモを行った。1月19日から東京ビッグサイトで開催されている国際燃料電池展の展示ブースで見ることができる。

背面からは、燃料電池が発電する際に発生する水分が水蒸気として出ている。温度は40度程度まで上がるという。緑色に見える燃料カートリッジは、押すと取れ、交換が可能。以前公開したモックアップよりも一回り大きいが、PDA向け燃料カートリッジを利用したため。「中はスカスカ」だという

 使い捨てライター大手の東海と共同開発したカートリッジ式の燃料を使い、5ccのメタノール燃料(30%濃度)で2時間程度の充電が可能になっている。「2月にはKDDIにサンプル出荷する予定」(説明員)

 2005年度は、携帯電話内蔵の燃料電池開発に進む予定だ。ただしその際はリチウムイオンバッテリーなど、2次電池と併用する。

 この燃料電池は、30%に希釈したメタノール燃料を使うDMFC(ダイレクト・メタノール型燃料電池)型。ポンプなどの可動部を持たないパッシブ型で、カートリッジに含まれた圧縮空気によって燃料を送り込む。セル1つあたり0.2〜0.4Vの電圧が発生し、6セルを直結することで電圧を高めた。

 日立は、同様の燃料電池セルを使った試作機を、PDA一体型、PC一体型、携帯電話充電型でそれぞれ展示。カートリッジの形状を変えることで、大きさの違いに対処している。

 展示されたカートリッジの試作品は「ほぼ量産品に近い」もので、安全性もほぼ確保できたという。100円ライターと同じ流通経路を使い、コンビニなどでの販売を想定している。価格は「100円ライターのレンジ」(説明員)。環境負荷への対策から、燃料を使い終わったカートリッジは回収するか、販売店などで燃料を再充填できる仕組みを検討しているという。

100円ライター大手の東海と共同開発したDMFC用燃料カートリッジ。乾電池同様に、3種類ほどのサイズが用意される。課題は、ほかのメーカーの燃料電池と全く互換性がないこと。燃料の濃度もメーカーによって異なるため、統一の流通インフラが作りにくい

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