Vodafone、CeBITでデジタル放送携帯をデモ

» 2005年02月21日 10時06分 公開
[IDG Japan]
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 独ハノーバーで来月開催されるCeBITでは、欧州最大の携帯キャリアVodafone Groupの独子会社による携帯電話を介したTVのライブ放映のデモンストレーションが行われる予定だ。

 このデモはコンシューマーにとって、携帯電話向けデジタル放送規格DVB-Hベースの特殊アンテナを備えた携帯電話でコンテンツを鑑賞する最初のチャンスになると、Vodafone D2は先週語った。

 この発表は、モバイルTVを目玉の1つとしていた仏カンヌ開催の3GSM World Congress開幕日と同日に行われた。

 DVB-Hは昨年11月にETSI(欧州通信規格協会)が承認した携帯電話向けデジタル放送規格。昨年、独ベルリンでパイロットテストが無事終了した。このテストには、VodafoneのほかフィンランドのNokia、オランダのPhilips Electronics、独Universal Studios Networks Deutschlandが参加した。

 この新モバイルTVサービスに関心のある人は、CeBITで、独Siemensが開発したTV対応携帯の試作機で幾つかのTV放映を体験できる。

 VodafoneによるこのモバイルTVサービスの立ち上げは少なくとも2006年末以降になる見通しだ。同社広報担当は、「この分野ではまだ多くの開発作業が進められている」としている。

 Vodafone端末の主要サプライヤーであるNokiaは3GSM Congressで、特殊アンテナを装備したスマートフォン「7710」でモバイルTV技術をキャリアに披露したが、これはDVB-Hに完全準拠したものではなく、一部専有技術が採用された。

 一部のキャリアは、モバイルTVサービスを放映する好機として来年ドイツで開催予定のワールドカップサッカーを見据えているが、そのチャンスは訪れないかもしれない。3GSM Congressで行われたパネルディスカッションでFIFA(国際サッカー連盟)の役員は、小さなスクリーンでスポーツの公正性が保てるかどうかについて判断しかねていると語った。

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