おサイフケータイとJavaの“安全”な関係

» 2005年03月11日 23時13分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 「携帯をサイフのようにするのに、Javaが役立つのではないか」

 200万台を超え、2005年度末には1000万台を目指すドコモのおサイフケータイ。その構想は、携帯にJavaを入れようとドコモが動き始めたころから暖めていたものだった。このように話したのは、3月11日に開催された「Java Computing 2005」の基調講演を行った、ドコモのプロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部長の夏野剛氏だ。

「Javaが携帯とFeliCaチップを結びつけてくれた」

 Javaは、アプリケーションが動作するときのセキュリティを確保するためのシステムだ。「携帯のOSとアプリケーションを分ける仕切りがある。これがいい」(夏野氏)

 おサイフケータイに載っているFeliCaチップには、Javaアプリケーションからしかアクセスできない仕様になっている。電子マネーなどにも使うチップだけに、セキュリティを保障する必要があったためだ。

 「金融機関などは、自分のセキュリティポリシーに基づいてアプリを開発したい。ドコモ側も、各社が作ったアプリがOSや通信に影響してはたまらない」(夏野氏)。誰かがセキュリティを保障するのではなく、システムとして安全な仕組みが求められた。その結果、「(セキュリティの課題を)クリアするのにJavaを使いましょう、となった」(夏野氏)。

 今でこそ、Java──iアプリはゲームのためのプラットフォームと見られることが多い。しかし、リアル連携に向けてドコモが大きく舵を取る中で、その基本技術となっているのもまたJavaだ。

 ドコモだけで3000万台を超えた赤外線通信機能もその一例だ。 ※3月5日時点で約3066万台 端末に最初から入っている機能に留まらず、Javaを使うことで赤外線の可能性は大きく広がる。

 901iシリーズが登載した「Gガイド番組表リモコン」(2004年11月17日の記事参照)は、番組表をチェックしながら、家庭のテレビのチャンネル切り替えや、ビデオデッキの予約が行えるというiアプリだ。この家電制御には赤外線が使われている。※既に40万人以上が、Gガイド番組表リモコンの利用登録を行っているという

 さまざまなリアル連携のための通信インタフェース。その制御は、Javaで作られたアプリケーションが司る。それが、現在のiモードのリアル連携の基本になっている。

おサイフケータイの実際の効果は?

 3月5日時点で、236万台を超えたというおサイフケータイ。その効果が、そろそろ見えてきたようだ。

 おサイフケータイが使えるコンビニ、am/pmでは(2004年6月16日の記事参照)、「導入からわずか4カ月で、おサイフケータイの利用率が8.4%」(夏野氏)。さらに、現金支払いに比べて利用単価が約19%高かったという。レジ決済にかかる時間も現金に比べて8秒短い、平均26秒となるなど、当初の目論見通りの効果を上げているようだ。

 また電子マネーEdy全体で見た場合も、平均利用額は約600円とカード型の1.5倍。平均チャージ額(入金額)も約5000円とカード型の約2倍に達しているという。

 “電子マネーが使える”仙台のスーパー「フードセンター アサノ」では、9200人の会員を抱え、「(電子マネーEdyが利用できる)5店舗では、電子マネーの取扱高が現金を超えたという」(夏野氏)。

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