NTTドコモが描くFeliCa携帯の姿が、明らかになった。ドコモがiモードFeliCa端末を発表した(6月16日の記事参照)のに伴い、多くの企業がFeliCaサービスの参入を発表した。各企業のサービス内容と開始時期はこちらにまとめてあるので、別途参照してほしい。
別記事でも触れたとおり、iモードFeliCaを使える場所にはFeliCaマークが表示されている。端末のFeliCaチップが入っている場所にも同じマークが記載されているので、「マークとマークを合わせると、何かのサービスが使える」(ドコモ)というイメージだ。
FeliCa携帯で、日常生活はどう変わるのか。会場でいくつかのサービスを試すことができたので、目についたものを紹介しよう。
エーエム・ピーエム・ジャパンは全国1400店舗の「am/pm」をFeliCa携帯に対応させる。具体的には、端末にプリインストールされている電子マネー「Edy」での支払いが可能になる。
エーエム・ピーエム・ジャパンは、「(ユーザーがFeliCaで決済すれば)カウンターで34〜5秒かかっていた25〜6秒に短縮できる。つり銭もいらない」と導入のメリットを話す。
am/pmではさらに、iモードFeliCaと連動した販促サービスも提供。「club ap」に登録して、Edyで500円以上の買い物をするごとに、iアプリ上でスクラッチゲームに挑戦できる。ここで当たりが出れば着信メロディをユーザーにプレゼントする仕組みだ。
club apアプリでは、Edyによる購買でキャラクターが育つ、といった育成ゲームも予定しているという。携帯のインタフェースを利用し、展開中のキャンペーンや新商品も告知していきたいとした。
電子マネーといえばEdy、と考えがちだが、会場ではEdy以外の決済方法も展示されていた。ソニーファイナンスインターナショナルは、携帯からクレジットカード決済を行うリーダ/ライタを出展した。
Edyの決済では、ユーザーはあらかじめ電子マネーを端末に入れておき、それによって商品の購入などを行う。しかし、クレジット決済ではもっとダイレクトに、「携帯電話をかざすことでクレジットのお金が落ちる」仕組みになっている。
「Edyとどう棲み分けるかは、今後検討していく。個人的には、何千円以上の比較的高額な決済では、クレジットカードを用いるイメージだ」(説明員)
なお、これら“非接触”でリーダーに携帯をかざす方式以外にも電子マネーの利用法はある。同じくソニーファイナンスインターナショナルが展示していた、「eLIO」(3月30日の記事参照)を利用したネットショッピング方式がそれだ。カタログなどから専用コードを読み取って、商品を購入する。同社はこれを「eLIOオーダー」と呼んでいる。
一見、FeliCa技術と関係なさそうに見えるが、非接触ICチップを導入することで偽造・改ざんのリスクが減ったことで導入できたサービス。決済時のデータ伝送には、チップ内に格納された独自IDを利用している。
セガは、FeliCa携帯を活用できるゲームセンター機器のデモを行っていた。プレイ料金をEdyで支払えるというものだ。
既に、東京都大崎にある「クラブ セガ 大崎」でFeliCa対応ゲーム機器が稼動している。7月2日には大阪道頓堀に「サミー戎プラザ」がオープンするが、ここでも全館でEdyが使える予定。こうした場所で“FeliCa携帯でゲーム”が実現する。
am/pm同様、販促をねらったアプリも作り込まれている。ゲームセンターの利用で貯めた「セガポイント」は、待ち受け画面などに交換することが可能。ポイントは、専用iアプリ「SEGAeMEDAL」でモバイルゲームを遊ぶための、「eMEDAL」と交換することもできる。
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