「HSDPA」技術と最新ロードマップ(1/2 ページ)

» 2005年03月24日 03時37分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 ドコモやボーダフォンなど、W-CDMA方式の3Gを提供しているキャリアが、次なる高速化の手段として導入を予定しているのが「HSDPA」(High-Speed Downlink Packet Access)だ。

 2005年末から2006年にかけて商用化が予定されているHSDPAについて、その技術と最新のロードマップを確認しよう。

W-CDMAから容易にアップグレード〜最大14Mbpsに

 HSDPAは端末と基地局間の無線通信方式の仕様で、下り最大14Mbps、実利用で数Mbpsのパケットデータ通信を可能とする。現行のW-CDMAが下り384Kbpsなのに比べると、30倍以上の高速化となる。

 日本エリクソンCTOの藤岡雅宣氏は、HSDPAの特徴を5つ挙げる。

  • 下り最大14Mbpsの通信速度
  • W-CDMAに比べ3〜4倍のキャパシティ(容量)
  • 遅延時間の減少。100ミリ秒以下に
  • 標準化団体(3GPP)によって標準化
  • W-CDMAのネットワークがそのまま利用可

 高速で大容量の通信が可能な方式が、現行のW-CDMAネットワークを改良するだけで導入できるわけだ。「(エリクソンの基地局では)すべての基地局がHSDPAを盛り込める。ベースバンド(処理能力)の追加とソフト追加で対応できる」(藤岡氏)

2005年後半には3.6Mbpsで商用化。2006年には14Mbpsに

 W-CDMA方式のネットワーク設備で世界シェア4割を持つEricssonは、HSDPA技術のリーダーでもある。2004年秋に中国・北京で5Mbpsのデモを(2004年10月27日の記事参照)、2005年2月の仏・カンヌでは下り11Mbpsのデモを行っている(2月21日の記事参照)

 2005年末には、速度3.6Mbpsで商用サービスを提供できる体制が整う。2006年には14Mbpsの商用サービスが可能になるという。

日本エリクソンが示したHSDPA導入スケジュール

 もっとも、これは基地局側のスケジュールであり、3.6M/14Mbpsの通信速度を実現するには端末側もHSDPAに対応する必要がある。

 米Qualcommも最大1.8Mbpsまで対応する「MSM6275」のサンプル出荷を始めているほか、最大7.2Mbpsまで対応できる「MSM6280」を2005年後半にサンプル出荷開始する予定だ(2004年11月2日の記事参照)。またEricsson子会社で端末向けチップセットを開発しているEricsson Mobile Platforms(EMP)もHSDPA対応チップを開発中だ。

 日本エリクソンでは、当初、2005年中はPCカード型の端末を想定しており、2006年中に音声端末型も登場するというロードマップを描いている。

 国内のキャリアでは、ドコモが2006年にHSDPA対応のデータカード型端末を投入予定(2月10日の記事参照)。また2004年3月にドコモが公開した資料では、ネットワークは14Mbps対応でスタートするが、端末は3.6Mbps対応に留まるとされている(2004年1月16日の記事参照)

HSDPAが高速なワケ

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