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» 2005年05月09日 19時38分 公開

3Dゲームは韓国携帯の新しいキラー?韓国携帯事情(2/2 ページ)

[佐々木朋美,ITmedia]
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ゲームソフトはポータルサイトで

 3Dゲームフォンの登場に合わせ、携帯キャリアやゲームメーカーも対応を進めている。

 SK Telecom(以下、SKT)では、同社向けの3Dゲームフォンユーザ向けに、専用のポータルサイト「GXG」を立ち上げている。ここでは専用ゲームや端末などの情報を入手できるだけでなく、「Sync Manager」というソフトを使えば、ゲームフォンをPCに接続することで、Webサイトから直接インストールすることもできる。

 提供されているゲームは現在、レースやゴルフ、育成ゲームなど数種類だが、日本でも人気の「ラグナロク」や「マビノギ」といったRPGの携帯版が近く登場する予定だ。上半期だけでネット対戦ゲームなども含め70種以上のゲームを投入するという。ゲームの料金は1本4500〜10000ウォン(約450〜1000円)程度だが、月26000ウォン(約2600円)のデータフリー料金制を利用すれば、GXGだけでなくそのほかのパケット通信がすべて使い放題となる。

 また、KTFも同様のポータルサイト「GPANG」をオープンしており、NHNと提携したSamsungや、CJインターネットとKTFが共同制作したゲームなど十数本の3Dゲームを購入可能だ。「GPANG」という名前は「Game」の「G」と、韓国語ではじける(転じてヒットする)際の擬声語「Pang」を一緒にした造語だ。また韓国語では杖のことを「ji-pang-i」ということから「魔法の杖」の意味も持っている。

 GXGの「Sync Master」同様「ゲームフォンマネージャ」を利用すれば、GPANGでダウンロードしたゲームを直接端末にインストールできる。またゲームの料金は1本3000〜4000ウォン(約300〜400円)程度だが、日本でもおなじみの「イース6」のような大作になると7000ウォン(約700円)と2倍ほどになる。また「GPANGフリー」料金制度を利用すれば、月額9800ウォン(約980円)で、パケット代が使い放題になる。

IT Koreaでは、SK TelecomがGXGのブースを設け、3DゲームのPRを熱心に行っていた。ちなみに「GXG」は「Game X Game」で「X」は、拡張性を示唆する掛け算「×」、Exciting、Extremeなどを意味しているという

ライバルはPSP?

 メーカー、キャリア共に大きな盛り上がりを期待している3Dゲームフォンだが、時を同じくして大きなライバルが立ちはだかった。5月2日に韓国に上陸したソニーの「PSP」だ。

 これまで携帯ゲーム機と携帯電話とでは、守備範囲が異なるため競合しないというのが定説だったが、今回のPSPの韓国上陸は事情が異なる。

 韓国版PSPは標準でWebブラウザなどが使えるユーティリティーが同梱されているうえ、KTと提携することで、同社のホットスポット「Nespot」(2005年4月4日の記事参照)のエリア内でPSPのネットサービスを使えるようになっている。これにより、外でも無線LANを通じてネット経由での対戦ゲームが楽しめるのはもちろん、専用のポータルサイトにアクセスすることでゲーム情報のほか、動画や音楽などのコンテンツも楽しめる。

 このように、ソニーはPSPの無線ネット接続機能に力を入れたアピールを行っており、逆にゲーム機能に焦点を合わせてきた3Dゲームフォンとバッティングする部分が非常に大きいのだ。

 携帯電話ならではの手軽さや、ソフトの価格では3Dゲームフォンが勝るが、3Dゲームの性能や端末の買いやすさやではPSPに分がある。どちらも「3D」「ネット」「ゲーム」という同じ土俵のに上がってしまった以上、今まで以上の競合は避けられない。

佐々木朋美

 プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。

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