NTTドコモは、GSMやW-CDMAの国際的な相互接続認証団体であるGlobal Certification Forum(GCF)に6月8日に登録されたと発表した。W-CDMAオペレータとしてドコモの国際的認知度アップや、ドコモ向け端末を供給するメーカーのコスト削減などの効果が見込める。
GCFは、端末とネットワークの相互接続試験の仕様と認証を策定している国際機関。GCFの主要メンバーであるノキアによると、「各国ごとではなく、グローバルに相互接続性を取っていこう」という趣旨で設立された。
GSMを含め146のオペレータが参加しており、端末メーカーも主要なメーカーが名を連ねている。日本ではボーダフォンは入っておらず、ドコモが初めて。
もともとヨーロッパの団体として設立され、GSM方式のネットワークと端末を中心に相互接続試験の認証を行ってきた。法的な縛りはなく任意ではあるが、「GSMに関しては重視しており、多くの端末が認証を取っている」(ノキア)状況にある。
ドコモは「W-CDMAでも同様のスキームが定着する」と考えている。
相互接続性試験は端末試験の重要な要素となるが、国際的な利用が進むと、各オペレータごとに試験が必要になるなど負担が増大する。GCF登録を済ませている端末とネットワークであれば、基本的な接続が確認されていることになる。
例えばNokiaは「6630」で、世界で初めてW-CDMAのGCF登録を済ませている。ドコモのネットワークがGCF登録を済ませたことで、「ローミングインも基本的にはできることになる」(ドコモ広報部)。
個別に試験を行わなくても、基本的な接続が確認されているため、通信キャリア側にも端末メーカー側にもメリットが出てくる。
例えば端末をGCF登録するためには、GFC登録されたネットワーク5つとフィールドテストしなくてはならない。ドコモのW-CDMAネットワークがGCF登録されたことで、国内メーカーがGCF登録をしようと思ったとき、「テストの1つは国内でできる」(ドコモ)。
またドコモ側も海外のGCF登録された端末を調達しやすくなる。
まずネットワークをGCF登録したドコモだが、端末のGCF登録はこれからだ。現段階では、国際ローミング端末である「N901iG」も「M1000」もGCF登録はしていない。「今後、国際対応の端末ではGCFの認証を取る予定」だとドコモは話した。
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